2013年12月27日金曜日

ボーカルのメロディフェイク



ジョビンの代表曲「Wave」。アメリカ盤のために作ったので、珍しくポルトガル語によるタイトルはなく、原題が英語の曲だ。
ところでこの曲のAメロのフレーズの最後を上げる歌い方、インストの人はやらないあの変更ね、おいらは好きではない。ボーカルのバックで何度も演奏したけどみんながそうやって歌うのでうんざりしている。おいらが知るかぎりではエリス・ヘジーナやオス・カリオカスがやったのが最初かなと思うけど、エリスくらい大物で実力者なら許せてもさ、やっぱり原曲のままで歌えるキーを探したほうがいいと思うんだけどなあ。

では、なぜそうしないのか。

答えは簡単。ボーカリストの大半は、楽譜を見ない。レコードを聴いて、それを覚えるだけ。困ったことに原曲と違うという認識はまったくない。(おそらく)エリス以降、多くの人があのメロディで歌うようになり、楽譜を見ないボーカリストはあれしかない、あれこそが原曲と思っているのだと思うよ。

確かに歌モノにおいて原曲のシンコペーションをしない符割でガチガチに歌われても困るけど、誰かのアレンジもしくはアドリブによるフレーズを真似して後生大事に歌うのもダメでしょ。
How high the moon」は絶対に2コーラス目で速くなってエラのフレーズで歌わなきゃならないと思っているボーカルさんもいました。


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