2013年12月22日日曜日

CDの貸し借りについて思うこと



CDを簡単にパソコンでコピーできる時代だからこそ、どうもおかしなことになっている。

おいらは自分が金を出して買ったCDはじっくり聴いて、元を取るというかいいところを見つけようとする。でも、人から借りたCDはそれがどんなに名盤という評価がされたものであっても、ついついテキトーに聴いてしまって、当然あまりおもしろいと思わない。その点、みなさんも同じなんじゃないだろうか。

昔からそういうことに気付いていたから、自分がほしいと思っているアルバムを友人が買ったときなど、本来なら借りてしまえばいいのに、自分でちゃんと買って「ああいいアルバムだ」と思いたいから、借りずに後日買ったりしていた。

まあいいさ、金がないなら借りれば。で、昔ならカセットテープに録音したもんだ。でも録音するにしても、貸してくれた人に「テープに録音させて」と一言いっていたよね。

ところが、今の若い人はどうもそのあたりが違うんだねえ。

「メセニーの80/81持っていますか?」
「ああ、あるよ」
「貸してくれますか」
「いいよ」

1週間後。

「ありがとうございました」
「聴いてみて、どうだった?」
「いえ、とりあえずPCにデータ落としてCD-Rにコピーしただけです。まだ聴いていません」

え?

ケチといいたきゃいえばいい、でもさ、勝手にコピーするなよ。劣化してない複製を作られたら、なんか違う気がするんだよな。おいらがカネを出して買ったアルバムをタダでもらったようなもんでしょ。

それだけじゃない、普通は貸したら聴くもんでしょ?それを「聴いてないけどコピーした」といわれたら、つまりなにか、おいらはおまえがコピーするためだけに貸したということになるのか。最初から「コピーするから貸してください」といわれたらおいらは断っていたぞ。ケチといわれようが。

普通はさ、「聴きました。おもしろかったです」「つまらなかったです」という話をするために貸すんだよ。
「気に入ったから、ボクも買おうと思います」というセリフもないわなあ、コピーしたんじゃ。

だいたい、「コピーしました」といけしゃあしゃあといえる神経が信じられない。減るもんじゃなし、という問題じゃないぞ。

CDの売上がどうのこうのとか、そんな話じゃない。若者の中には「いまどきCDにこだわるやつはバカ」という意見もある。でもさ、ジャズファンにとっては、音楽は「聴くためのもの」だけでなく「集めるもの」でもある。

おいらは、音楽をデータでもなんでもいいから単に聴くだけ、という人は、ちょっと残念だなと思う。集めるという新しい楽しみも存在するのに知らないからだ。

え、集めるのは楽しみでなく苦痛?ま、確かにレアものは高価だしね・・・

話がずれたけど、そんなふうに借りて、コピーしても、自らのふところを痛めて買ったものほどはじっくり聴き込まないし、そうすると音楽に対する感動も少なくなり、プレイヤーとしてもモチベーションが低下すると思う(でも、不思議と書籍の場合はこういうことないよね。図書館で借りても傑作は傑作)。

金がないときに、それでも2時間店頭で迷ったあげく買ったCDは、いまでもかなりの頻度で聴くほど愛着がある。

ということで、ジャズは金をだして買ってこそ聴きこむものであり、そうすべきなのです。レンタルとか電子データで済ませたいならジャズじゃなくてJ-POPを聴いてください。


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