2013年12月15日日曜日

うーん、迷惑



以前、飲み屋で演奏していたときのこと。

聴かせるライブではなく、飲み屋の片隅で生演奏をするという役割のやつね。こういうのって、やる前はすごーくあこがれていたけど、実際にやるとつらいことも多いんだよなあ。

まず、とにかく、客はまったく聴いていないということ。そりゃそうだ、有線放送より音が大きくてジャマだ。おいら自身そう思うわ。

それから、選曲が限られるということ。バラードばかりにする必要はないけど、インプレッションズとか演奏したらひんしゅくを買う。ウェスのハーフノートにおけるインプレッションズならじゅうぶん通用するけどね。さすがウェス、緊張とムード感を両方そろえたプレイをするわい。

あとね、これはボーカルの場合は違うこともあるんだけど、インストでやるときは、上にも述べたようにライブじゃなくBGMみたいなもんだから、MCもなく、できるだけ曲間の空白なく演奏しなければならない。

まあ、これについては問題ないけどね。やる曲はセットの前に決めておくし。

その日もなにごともなく演奏をしていたんだけど、遅い時刻になってから1人の客が入ってきた。

ベテランのトロンボーンの人、Cさんだ。おいらも何度かおせわになった人だったが、酒癖がわるいことで有名。いや、ミュージシャンの場合、酒癖がわるいのがあたりまえか、酒癖がわるくないほうが有名になれるかもw

嫌な予感があたり、Cさんはベロベロに酔っ払っていた。

Cさんは楽器ケースを持っていた。おいらはさらに嫌な予感がした。案の定、Cさんは「ちょっと吹かせてくれよ」と言い出した。

ちらりと店のマスターを見ると、マスター自身スカスカのギタートリオよりはホーンが入るほうがいいと思ったのだろう、「いいよ」といった。おーい、本当にいいのか?おいらは不安マックス。

こんなヨッパライ状態でまともな演奏ができるのかよ、と思っていたんだけど、おいらの予想は裏切られた、というかとんでもない事態になってしまった。

(つづく)




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