2016年6月30日木曜日

GRP ALL-STAR BIG BAND LIVE!




GRP ALL-STAR BIG BAND LIVE!

GRPオールスターズ・ビッグ・バンドのアルバムをもうひとつ。こっちはライブ盤。スタジオ盤でやっている曲もいくつかあるけどそれほど多くかぶっていない。同時期のグルーシンの大名盤「ガーシュイン・コネクション」から数曲やっているのが興味深い。

このアルバムのみに収録されているオレオやシング・シング・シングの斬新なアレンジもすばらしいのだけど、このアルバムの白眉は断然チェロキーである。テンポは当然300超、超高速。最初のテーマ部分は超絶ユニゾンの難解リフ。アドリブはトランペット奏者4人による、それこそ「火の出るような」火傷しそうな熱い演奏が繰り広げられる。ハイノートの応酬で観客から何度も「うぉぉぉぉ!!!」という歓声があがる。クールなイメージのランディ・ブレッカーも完全にはじけている。そういえば60年代末のデビュー時はテクニシャンというふれこみだったなあと思いだした。リアルタイムではきいてないけどw 

マイケルがすごすぎてランディの影が薄くなったのは否めないね。サムスカンクファンクでも「簡単な方」wを担当していたし。いやいや、あれパートが逆のライブ音源もあるんですよ。速い方でランディがソロを取るバージョンが。


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2016年6月29日水曜日

GRP ALL-STAR BIG BAND



GRP。知らない人はフュージョン専門のレーベルだとおもっているかもしれないがそんなことはない。むしろメインストリーム系でよい作品を多数作っている。デイヴ・グルーシンは映画音楽やスタジオの仕事をしながらGRPを運営しライブもこなしアルバム制作もする、ものすごい多才なミュージシャンだとおもう。彼がいるからこそGRPには多くの才能が集まったのだろう。そしてその才能あるミュージシャンたちを自己のアルバムや多くの企画で適材適所的アレンジで紹介する。まさに90年代のエリントンといってもいいのではないか。その代表作のひとつがこれ↓
“GRP ALL-STAR BIG BAND”

上手い人は何をやってもうまい。コンボでやってるミュージシャンばかり集めてもばっちりと決まるアンサンブル力。一流だからあたりまえといえばあたりまえなのか。フルバンドものだから当然収録曲はジャズメンの曲ばかり。ということは決定的名演がすでに世にでているということでもあるのだけど、サラっと粋なアレンジで原曲のよさをまったく壊さずに曲と演奏者の魅力を引き出している。特に、クラリネットとフルートというジャズの、しかもフルバンドでは埋もれそうな楽器を十分に活かしているのがすごい。70年代にアール・クルーのアルバムでアコースティック楽器だけのアレンジで多彩な音色を表現していたグルーシンらしい。音の魔術師といわれているキーボード・プレイヤーがいるけど、ボタンひとつで音を変えるよりもこっちのほうがその呼び方にふさわしいのではないか。ということで全然フュージョンでもエレクトリックでもない、躍動感があり気持ちよくのれるフルバンド、おすすめです。




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