2014年5月31日土曜日

マウントフジ・ジャズフェスティバルの思い出 93 とロン・カーター13

93年のマウントフジは、おいらには忘れたくても忘れられないものになった。


ホレス・シルバーが現役復帰してアルバムを発表、マウントフジにも来ることになっていた。おいらはかなり楽しみにしていた。カネがないから指定席でなくて後ろの方の自由席だったけど。

直前になって、手紙かSJ誌上か忘れたけど連絡があった。
「ホレス急病につき、参加取りやめ」「大物の代役と交渉中」

だったと思う。確か。記憶が違ってたらすみません。

ホレスにかなう代役などいるわけないが、まあしょうがないなと思っていた。


その後、代役が明らかになった。

「ベニー・ゴルソン&ロン・カーター双頭バンド」

は?

マジっすか。

双頭って、ゴルソンと誰のことだろうかと思ったよ。


当日、ジョンスコがなんだかダラダラとした演奏をしたあとに、双頭バンドが登場した。数曲後、おそれていたことが起こった。炎天下のなか、ロンの無伴奏ソロ演奏が始まったのだ。おいらがほかのところでも書いていることだ。

ホントきついよ。炎天下、ウッドベースの無伴奏、ロンの。ブレイキーをしかりつけていたころのゴルソンはどこにいったのだろう。これを許したゴルソンやマイケル・カスクーナは二流だなと思った。

おいらにとっては93年のマウントフジはこれで決まってしまった。夜にはカズミ&ディメオラのギターバトル(スペインです)もあったけど、疲れきっていた。だから二日目の記憶はあまりない。そもそも、この日の早朝、無精ひげを生やした女性のような男性に追いかけられるという経験をしたおいらは、「来年はもうやめようかな」と思っていたのであった。


あ、あと、コリアのエレクトリックバンド2があったな。つまらなかった。コリアがキーボードで「ミニー・ザ・ムーチャ」みたいなことをやらせるんだけど、客とコール&レスポンスするんだけどね、みんな恥ずかしがっていまいち盛り上がらないwそうだよ、キーボードソロのフレーズをみんなで「ダバダバダバディ~」とか「チャラリラリラ~」とか歌うんだよ、どう発音するかで恥ずかしさも変わりそうで、そりゃあ躊躇するってもんです。でした。


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2014年5月30日金曜日

マウントフジ・ジャズフェスティバルの思い出 92

いまや伝説となったマウントフジ・ジャズフェスティバル。おいらも何度か行ったことがある。古いのは覚えていないなあ。

90年はマッコイが出たんだったっけ?ああ完全に忘れてしまった。

91年のステージはコリアのアコースティックバンドや「マジックタッチ」スタンリー・ジョーダンなどがいたが、ゴンサロの華々しいデビューこそ特筆すべきだろうね。CDにもなった。ライブでは感動したのにCDで聴いたらなぜかつまらなかったが。

よく覚えているのは92年以降だ。92年のマウントフジは非常によかった。とにかくブレッカー・ブラザーズの再結成。解散してないんだっけ?再結成というよりやはり「リターン・オブ」というべきか。とにかくよかった。マイケルのサム・スカンク・ファンクお約束フレーズもあったし。まだへたくそだったジョーイ・カルデラッツオもいたね。

感心したのがシダー・ウォルトン。ベテランというのはこうも違うのか、と驚愕した。フレディ・ハバードのバックで聴かせるプレイは、若手には絶対出せない味があった。

そのフレディのグループは、ハブトーンズやシダーの代表作「ファンタジー・インD」など、60年代ジャズ好きにとっては最高にすばらしい演奏をしてくれた。

それから、確かデビュー間もないジョシュア・レッドマンも出演したんじゃなかったかな。そして恒例の、日野皓正さんの「アメリカ暮らしが長くて日本語を忘れてしまったフリ」のMCとかもあったw

このころはまだ深夜のテレビ放送もあったんだよね。ビール屋やタバコ屋がスポンサーで、まあいかにもバブルなんだけど、ある意味古きよき時代だったなあと思う。


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2014年5月29日木曜日

チャーリーパーカー・トリビュート



みなさん、ブルー・ジャイアント読んでますか?最近目が離せないね。
セッションで高校生がいきなり高速のチェロキーを演奏する。うーん、かっこいい。
ところで演奏する前に宮本くんがキーをバンドに伝えているね。「コンサートキーでCです」と。ほんと、どうでもいいしアゲアシとるつもりでもないんだけど、チェロキーはおいらはB♭でやるんですよ。パーカーがB♭だったから。ほとんどの人がそうだと思うんだけど。みなさんどうですか?宮本くんはテナーだから、in B♭で言ってしまったのかな(コンサートキーと言っているけど)。それともホントにCでやるのか。

ところでこれ↓

トリビュート・トゥ・チャーリー・パーカー [DVD]

CDとDVDで出ている「A TRIBUTE TO CHARLIE PARKER」。収録テイクは必ずしもイコールではないけどね。
メンバーはディジー・ガレスピー、スタン・ゲッツ、マクリーンやミルトなど古くからジャズをやっているすごいひとたち。その彼らがチェロキーをやる、それもパーカーへのトリビュートということで!当然ものすごい高速だとおもうでしょ・・・それがおだやかなミディアムファーストなのでちょっと笑ってしまう。うーん、マクリーンも年齢には勝てないのか、とか思ってしまう。おまけに最後にズレるし。まあこのズレるところはジャズの醍醐味だけどね。



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2014年5月28日水曜日

パットとジャコの名盤対決

昔スイングジャーナルで、 「対決」という企画があった。2人のミュージシャンを取り上げて比較するという企画だ。始まったときは本音の話で進むのかと思っていた(甘いよねw)んだけど、スポンサーの都合だろうね、毎回「引き分け」とかくだらない幕引きだったと思う。ゲッツ対ズートが引き分けですよ?それなのに、キース対マッコイは「勝負にならないと思うが」なんてことをいって結局「キースの勝ち」とか言っていた。60年代BNを象徴するマッコイのプレイが大好きなおいらは、マッコイの勝ちだと思うのだが(一般的にはキース勝ちなんでしょうけどね)。

さて、それにならって、いろいろと対決というか比較をしてみたい。
まずは、1980年の2大力作である、ジャコの「Word of mouth」と、

ワード・オブ・マウス

パットの「Wichita falls」を比べてみたい。

ウィチタ・フォールズ


どうしてこの2枚かというと、どちらもアルバムとしての完成度を狙った大作で、コンセプト的には似ているからだ。組曲風またはメドレーで20分くらいノンストップだったりするのも同じ。



最初に結論から言うけど、ウィチタの負けね。
おいらはパットが大好きだけど、このアルバムには不満がある。まず冒頭の組曲風の大作、いかにも無理やり感動をさせようと強引に仕上げた感じだ。いいかげんにしてくれと思うくらいの繰り返しや、シーケンサーっぽい打楽器のダサいリズム(ポンポコポッポ、ポンポコポンってやつね)、後半のボイスは意味わからないけど本人たちも意味なんかわからないのだろう、わけわからない数字をぼそっとしゃべると、なんだかかっこいいと思ったのだと思う。すご~く「作りました」感の漂うトラックだ。
2曲目はきれいな曲だけど、いまいちダサい。パットとライルは名曲を多く書くけど、たまにびっくりするほどダサい曲も書く。さっきの1曲目のポンポコもそうだし、スティルライフの「68」も冷静に聴くとダサい。

3曲目はいいけど4曲目は延々と繰り返すのがうんざりする。うんざりさせるのが目的なのだと思う。繰り返しが終わるとほっとするからね、それを狙ったのだろう。

真相はわからないけど、ジャコのアルバムに対抗して作ってコケたという印象だ。でもう一度いうけどおいらはパットが大好きですからね。このアルバムはダメだけどほかにいいものはたくさんある。

それに対してジャコのアルバムは、70年代フュージョン時代の終わりを告げるアルバムの1つ、病的な部分もあるけど全編美しさをたたえ、ジャコの音楽性がたっぷり堪能できる。超絶テクがほとんど聴けないため、アメリカでは売れなかったそうで、ちょっとアメリカ人ってどうかなと思うね。

冒頭の曲がジャコの演奏ではないとか言われてるけど、どうでもいい。半分は音楽性を聴くためのアルバムだからね。

レコードB面のメドレーは、ロックでいえばアビイロードに匹敵する歴史的なものだ。ハンコックのピアノや子どもたちの声などは聴いていて涙が出てくる。

 というわけで、独断と偏見で言いたい放題言いました。


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2014年5月27日火曜日

modern jazz quartetについて

モダンジャズ・カルテット、MJQ。
何枚かアルバムを持っている。やはり「ジャンゴ」が一番好きだ。


ジャンゴ

ただ、おいらはどうしてもMJQを心から楽しめない。ジョン・ルイスのピアノは嫌いではないのに・・・

理由は自分でわかっている。ミルト・ジャクソンが嫌いなのだ。
MJQファンにしてみればミルトこそMJQサウンドの要だというでしょうね。はい、そうなんでしょう。でもおいらはミルトが好きになれないんだよね。

バグス・グルーヴでもキャノンボール&ミルトでも、バグス&トレーンでも、「なんでこいつがここにいるんだ?」という印象しかない。ファンのひと、ほんとすみませんね。

ヴァイヴがキライなわけではない、いやむしろヴァイブは大好きなくらいだ。ハンプトンからバートン、ハッチャーソンにサミュエルズなど、無条件に好きだ。自分でもミルト嫌いの理由がいまいちわからない。グラント・グリーン先生が大好きだから、ブルージーすぎるからとのは理由ではないだろう。

ところでMJQの「フォンテッサ」知ってる?

フォンテッサ

 特徴的なジャケットだね。ここに入っている「Over the rainbow」のミルトのソロはすごくよい。ストックフレーズの変形ではあるんだけど、バッチリ決まっている。ジョン・ルイスによる表題曲もすばらしく、このアルバムはけっこうおすすめです。


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2014年5月26日月曜日

ロックファンからの脱却

ロックのアルバムにたまにジャズミュージシャンが参加していたりする。いま思いつくものとしては、ドリームシアターのアルバムにジェイ・ベッケンスタインが参加していたり、ストーンズのアルバムにサンボーンがいるというのもあったと思う。ジェイムス・テイラーのアルバムにもマイケル・ブレッカーが参加してたな。

サンボーンといえば「野口五郎&デビッド・サンボーン」なんてアルバムもあるんだよね、聴いたことないけど。

ロックはギターの音楽だから、ジャズのギタリストが参加することは少ない。それに対して、見栄えもいい、サックスが参加することが多い。うえにあげたとおりだ。


おいらがまだジャズを聴いていなかったころ、ロックバンド「ヒューイ・ルイス&ザ・ニュース」が大好きだった。いまも好きだけど。で、彼らのアルバムにインスト曲が入っていた。ギターソロがあるわけでもなく、バンドをバックに延々とサックスがアドリブをするだけというトラックで、ロックのアルバムでこういうのはすごく珍しいと思う。それがかっこよくて、そればかりを聴いていた。

さらに、おいらは自分がボーカル部分よりも間奏におけるギターソロを好んでいることに気がついた。

その後、あるときジャズに出会い、自分が好きな音楽はこれだったんだなと納得したのでした。その経緯はまたいつか。

ちなみにずっとあとでわかったんだけど、ヒューイ・ルイスのアルバムでサックスを吹いていたのはスタン・ゲッツでした。 ゲッツのサウンドはロックに合わないと思うかもしれないけど、そんなことないのですよ。




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2014年5月25日日曜日

ダメ、絶対!

先日、某有名ミュージシャンがクスリで逮捕された。

ジャズでは古くはクスリを使うのがあたりまえの時代があり、パーカーがヘロヘロで録音したものもあるが、あんなのどこがいいのだ?ミンガスは「赤裸々に表現されていて、最高だ」といったらしいが、すべてを赤裸々にさらけだすのがいいのであれば、酒でベロベロになって録音すればいい。絶対につまらないものになるけどね。


「周囲の期待が原因だ」という評論家みたいなひともいたが、ほう、それじゃなにかい、本人がわるいのではなくおいらたちがわるいというのかい?おっと、おいらは別にファンでもなく期待していなかったわ。しばらく経ってから初めて例の代表曲を聴いたとき「な、なんて駄曲なんだ。売れたんだよな?そうか、これがドラマタイアップの力か」 と思った(本当です)。

だいたい、プレッシャーから逃れるための服用じゃなくて、単に快楽の倍増のための服用でしょ?違うの?
 

マイルスはクスリ漬けのコルトレーンを解雇したりしたが、自伝を読むと、本人も慢性的な依存症にならないまでも何度もことあるごとに服用している、最後まで。ダメだ。

ウェス師匠は最後までクリーンだったはずだ。スタン・ゲッツはクリーンになってからの80年代以降こそが最高だ。ジャコはおかしなヤツラのせいでクスリを覚えるまでが最高だった。

昨日の記事はクスリの話だったけど、これは「こういうのは最低だ」という意味での記事なので。

反論は不要です。


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2014年5月24日土曜日

ジャズマンガ「ブルー・ジャイアント」その5と実写化


ジャズマンガ「ブルージャイアント」、読んでますか~?雪の中で練習したら楽器がさびるから真似しないように。

おもしろい展開になっているね。ここでストーリーを話すのは未読の人にとって興ざめだからいわないけど、ジャズファンとして人気が出てほしいと切に祈っている今日この頃です。

人気がでてくれば定番のアニメ化という話もあるのかもしれないけど、石塚先生の絵柄はアニメには似合わないし、ジャズというどうしてもダーティな部分を持った題材を、アニメというメディアで表現するのは、大人向けなのか子供向けなのか大きなお友達向けなのかはっきりしなくて無理があるので、むしろ映画化を熱望するね。

主人公のサックス奏者はそこそこかっこいい俳優が選ばれればいいだろう。まあ誰でもいいし~しかし!バンドのメンバーとして、ぜひジャニーズの誰かにかっこいいギタリストを演じてもらいたい。主人公よりかっこいい俳優希望。
え、ギタリストなんか原作にいないって?そうだよ、いいじゃん。原作の面影を徹底的になくすのはいつものことでしょ(日本のお家芸、といおうと思ったが、ハリウッドのほうが本家だよなドラゴンボールw)。

とにかく、このマンガをきっかけにジャズファンが増えることを期待している。




(「その5」とか言っていますが、途中で「5」を飛ばして「6」「7」を書いていました。今回で「その7」ですね)



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2014年5月23日金曜日

いろいろな人がいるものです



いつものとおり、昔の話ですが。

ピアノのBさんはウデは全然ダメで、クスリ漬けということで有名だった。
Bさんのバンドも全員クスリ漬けと言われていた。
ホントかどうかわからないけど、おいらが見たときは、ある大きな店でバンドで演奏していたのに全員クスリでなのかフラフラしていた。ほとんど立ってられない状態。
ステージが終わるとBさんを先頭にフラフラなメンバーがムカデ競争みたいに肩をつかんで一列に退場していくという異様な光景だった。

道路の真ん中で大の字になって寝ている光景もみた。すぐキレる危ない人物で、おいらの仲間も何人か被害にあった。
酒グセもものすごく悪く、仲間内では関わり合いになってはならない人物の筆頭とされていた。
それでもうわさだけは聞こえてきた。

けっこう前に、ホームレスといっしょにギター弾きながら歌っているのをみたというやつがいた。どっちがホームレスかわからない状態だったらしいがそのうち本当にホームレスになったという。
その後の消息は現在も不明だ。


そんなBさんも結婚して子供もいた時期があった。その息子が今はショットバーを経営しているときいて行ってみた。
ギネスを頼むと、瓶といっしょにステンレス製のタンブラーがでてきた。普通のグラスがいいのにと思いながらそのタンブラーに注いで飲んでみたけど、金属くさくてまずかった。残念ながらこれではマスターが味がわからないと公言しているようなものだ。

あれ、音楽の話じゃなくなったような気が・・・



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