2017年8月31日木曜日

夏歌()

先日ちらっとテレビを見たら、8月の終わりごろにも関わらず「夏歌ランキング」みたいなことをやっていた。ホントちらりとしか見ていないが、おそらく「アゲアゲの」とかその類の枕詞がついていたのだろう。で、案の定、「曲想自体はまったく夏らしくないのに、歌詞だけで夏歌と言いきっている曲」とか「夏らしくないのにパーカッション入れて夏歌だと言い張っている曲」などがばっちりランキングされていた。この手のランキングは毎年あり、毎年某バンドの某有名曲が流れる。ホント、歌詞に夏をちりばめているだけだと思うのだが、それはジャズファンゆえの感受性欠如なのだろう。

さて、ジャズで夏歌、もとい夏に聴くべきジャズは何があるだろうか。8月ラストにこんな話題を振ってアホかと思うかもしれないがw
最右翼的な「ゲッツ・ジルベルト」もあるが、あれは歌唱入りだからほぼ純ボサノヴァとして(あ、似非ボサノヴァファンの反論が聴こえてきそうw)除外する。インストにこだわろう。

順当に行くと、ワルターワンダレイ(あえてこの表記で)のこの代表アルバムだろう。

サマー・サンバ
 
大好きなアルバムで、毎年聴くけど、オルガンソロを聴いていると「うーん、これってジャズかなあ」と思う演奏である。ヴァーヴがジャズ枠で発売しているのでまあジャズということにしようかとも思う。

それからジョビンの「波」

Wave

 ・・・やっぱりジョビンはジャズではないよね。違う気がする。いい音楽なんだけど。クリードテイラーが無理矢理ソロさせたようなアルバムだからね。

夏ジャズといえばラテンジャズ。古くはガレスピーのアフロキューバンジャズがあるけど、個人的にはやはりティト・プエンテを推したい。コンコード・ピカンテのものならどれもお薦めだけど、

Salsa Meets Jazz

これはフィル・ウッズの参加によりジャズらしさがさらに際立ち、落ち着いたボレロなども入っていて、大好きなアルバムである。毎年聴いている。

ま、夏っぽいサウンドって、ホント夏にしか聴けないから今聴かないと来年になっちゃうんですよね。
ずっと探していた夏ジャズのアルバムを冬にアマゾンとか中古ショップで見つけて、聴かずに夏まで待ったこともある。だってジャズはムード、ふさわしいときに聴くことで感動が大きくなるから。



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2017年8月30日水曜日

Meditations


Meditations

先日、エクスプレッションの話をしたけど、コルトレーンのフリーというと、一般的にはこっちの方が評価が高い。A面1曲、B面1曲、どちらも約20分。ジャズ初心者には「うわっきっつい!」と思われるかもしれないが、コルトレーンのフリーってのはホント聴きやすい。たった20分だ。最右翼的フリー(フリー自体がジャズの左翼か?w)とかに比べると、聴きやすいどころか、調性だといってもいいくらいだw

「フリーには興味があるんだけど、どれもきつそうだし後悔しそうで」という人は、まずコルトレーンから聴けばいいと思う。おいらに言わせると、例外はあるけど、オーネットはフリーがどうのこうの以前にほとんどがつまらない、セシル・テイラーも同様、アイラーはヘタクソである。あ、ホントのフリーでなくフリーテイストだけでいい、という人はジョージ・アダムスが超お薦めだけど。

と、えらそうなことを言いました。上に書いたことは真実ですけど、実はおいらもジャズ初心者のころ、「カルテット・プレイズ」を聴いて「うわ、ダメ、これフリー?全然受け入れられない」と思った。あんなのフリーファンにしてみればポップス並みなんだけどね、昔はあれですらダメでしたよ。






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2017年8月29日火曜日

ミュージシャンなんて

よく「ミュージシャンはモテる」と言われる。はっきりいってそんなことはない。都市伝説である。少なくともおいらは今までそんな経験はない。今までなかったのだから、これからは余計あり得ないと言える。

楽器を演奏している姿は、一部のかっこいい人(マイルスくらいか)以外は、どれもこれもかっこわるいと思う。パーカーをかっこいいと思うか?音楽でなく、写真を見て。
サックスなんてかっこよくない。知人のサックス奏者がそう言っている。「サックスは、置いてあるとかっこいいというだけ。実際に演奏している姿なんてかっこわるい。それを勘違いしてブローしてのけぞったりする人もいるけど、痛い」と。こういう、格好を否定しているサックス奏者は好感が持てる。

ギターに至っては、サックスよりもかっこ悪い。ギタリストが言っているのだから間違いない。ウェス師匠のかっこよさはあるが、あれはモテるというかっこよさではない、残念ながら。
ジャズですらかっこわるいんだから、ロックのギターなんてホントかっこわるい。と思っていたら、「ミュージシャンはモテる、ただしロックなら」というやつもいる。こいつは頭がどうかしたのか、と思う。ロックとロック系は違う。フュージョン全盛期のロック風のギタリストでかっこいい人がいたか?カールトンがかっこいいと思うか?パットはかっこいいか?いやよくない。フィル・アップチャーチもかっこわるい、残念ながら。そもそもジャズはロック系と違い、デビューするときの審査項目にビジュアルというものがないのだろう。逆に、ビジュアルさえあれば演奏できなくてもデビューできるのが日本の芸能界である。

ここまで書いて、以前まったく同じ話をしたような気がしてきたが、いまさら過去記事を探すのも面倒なのでこのまま行きますが。マジメな話、「おれはミュージシャンだったおかげでモテたぜ」という人がいれば、ぜひ教えてもらいたい。ただし、ジャズで。




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2017年8月28日月曜日

RALPH MACDONALD “THE PATH”



 
RALPH MACDONALD “THE PATH”


70年代のジャズは、ドラムやベースなどの以前はあまり注目されなかった楽器奏者もアルバムを発表するようになったことが大きな特徴だとおもう。フロントとちがって一歩退いた目線をもっているのかどうかわからないけど、トータルサウンドで勝負しているようなアルバムが多い。そして名盤になる割合がけっこう高い。ジャコを筆頭に、バドレーナ、ハーヴィ・メイソン、アル・ムザーンなど。

ノーマン・コナーズやラルフ・マクドナルドのようにプロデューサーとして成功したひともいる。このアルバムはラルフ・マクドナルドの77年の傑作。演奏だけでなく作曲の才能も見せつけてくれた。自らのルーツを表現している壮大なタイトル曲が一番不要w 純ジャズの場合こういう意見をいうと「あれの良さがわからないとは何もわかっていない」といわれるのだろうけど、フュージョンは言いたいことは何でも言える雰囲気がある。ジャズを知らないロックファンも聴いていて、好き勝手に意見を言っていたからだろうか。
2曲目以降はメロウ、ライト、ラテンの明るさ、ゴージャスと畳み掛けるように名曲がつづく。たまらんです!




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