2014年11月30日日曜日

これって名盤?サド・ジョーンズ&メル・ルイス・オーケストラ 「ライブ・イン・トーキョー」




THAD JONES MEL LEWIS & THE JAZZ ORCHESTRA “LIVE IN TOKYO”

まずいわせてもらいます。これは名盤です、はい。全然悪くないですよ。大好きですよ。それなのになぜ「これって名盤?」と言うのかというと、サド=メルはもっといいアルバムが他にあるのに本などで紹介されるのはいつもこのアルバムだからなんだよね。

サド=メルは他のフルバンドよりはソロイストによるソロが多いけど、一番の魅力は生きいきとしたホーンのアレンジであると思う。残念ながらこのアルバムはそのホーン・アレンジが極端に少ない。正直言って初めてこれを聴いたときのおいらの感想は「やはりライブで緻密なアレンジの再現は難しいのだろうか」と「日本公演だからなめられたのかな」だった。
そして高評価をつけている雑誌や書籍に対しても「日本ライブ盤だからいい点数つけてるんだろう」という気持ちだった。”NEW LIFE”とか”CONSUMMATION”とかのほうがいいと思うのだけどね・・・



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2014年11月29日土曜日

ハービーについて思うこと



ハービー・ハンコックをきらいなひとっているのだろうか。彼のキャリアのうちに嫌いな時期があるとしても、全面的にいやだというひとはいないよね。おいらはが好きなのは、ドナルド・バードのBN盤でのデビュー時からマイルス・バンド加入、60年代末~70年代初頭の駄作は飛ばして、70年代のファンク&ダンス路線あたりまで。アルバムでいうと”MR.HANDS”までだね。80年代の”FUTURE SHOCK”あたりから「うーん」となってくる(ところがFUTURE SHOCK以外は嫌いというひともけっこういるんだよね)。あ、V.S.O.P.は別ね。90年代の”THIS IS DA DRUM”とか2000年代の”FUTURE 2 FUTURE”は残念ながらまったくピクリともしない。好みの問題なのでこれがいいとか悪いとかじゃないですけど。

ところで、例のごとく、昔のはなし。仕事の休憩時間にジャズ談義になって、おいらが「ハービーいいよね」といったら年下のベースのやつが「おれハービーなんか全然いいと思わない」といいだしやがった。
“○○のよさがわからないというのはジャズをわかってないということ”というジャズファンによくある決めつけは好きではないけどさ、さすがにハービーを「きらい」「つまらない」というのはわかってないでしょ。そのベースは年長者のおいらにむかっても「あぁ?」とかいってくる礼儀知らずなタイプだということも腹が立った理由のひとつだけど。



ハービーがマイルスの自宅に呼ばれて2日後に録音されたというのがこれ↓
MILES DAVIS “SEVEN STEPS TO HEAVEN”

このアルバムをはじめて聴いたときは衝撃だった。その頃BNのハービーはほとんど聴いていたしウェイン加入後のマイルスのアルバムもけっこう聴いていて、順番は少し逆になったわけだけど、これはなんというかツボにはまったのか、とにかく毎日繰り返し聴いたなあ。メンバーみんなすばらしいけど、特にハービーのピアノに魅せられてしまった。マイルスのバンドに入る前からすばらしい洗練されたセンスをもっていたことがわかる。

さて、また昔のはなし。
帰省したとき親戚で集まって飲んでいたら、その中のひとり(60歳くらい)が「昔はハービー・ハンコックとかよくきいたなあ」といった。親戚にジャズ好きがいるとは知らなかったのだがちょっと気になってきいてみた。

「ハービー・ハンコックってピアニストのこと?」

「ピアニスト?ちがうよ、あのレコードまわすやつだ。ギュギュギュギュってやつ」

ああ、わかった。”FUTURE SHOCK”しか知らないわけね。残念。上に述べたタイプのひと。ハービーならもうあれしかないとおもっている。たしかにヒットしたからねえ。「フューチャーショックはたしかにノルよね」などとかるくヨイショしたら「は?フューチャーショック?何いってるんだ。ロックイットだよロックイット」 あぁ・・・1曲目の”ROCK IT”しか聴いてないという一番よくあるパターンね。 たしかにはタイトル曲はスクラッチしてないもんな・・・。




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