2015年11月30日月曜日

ジャズの懐

コメントも入れときましたが、おとといのブログに一部訂正がありました。知人から「サイレントベースはヤマハの商標、あれは完璧なんだよ。他社のエレアップがダメなんだよ」と。改めてヤマハさんすみません。以上。

 

「ジャズはどんな音楽のスタイルも借用できる、もっとも懐の深い音楽である」

というようなことをハービーが言っている。正確な文言は忘れた。

確かにそのとおりだ。時として、それはジャズミュージシャンの節操のない真似にもつながってしまうが。ロックが流行ったからロックを取り入れる、ボサノヴァがヒットしたからボサノヴァベースで演奏する。

で、ジャズにかぎらずロックでも例えば超有名バンドが「○○のスタイルを取り入れた」とかいって評価されてたりするけどさ、それってすごいことか?それこそ、他のジャンルからいいところだけ真似しただけともいえる。マイルスやハービーが評価されるのはロックだとかディスコだとかのスタイルを取り入れたからではない。「ビッチェズ」「フィーツ」が評価されているのは単に「初めてロックビートを取り入れた」とかそういうくだらん理由ではない。そんなことしか書けない評論家はジャズ評論を辞めたほうがいい。
「うーん、よくわからないけどこのアルバムつまならい」というのなら、それはそれで本音だからいいんだけどね。



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2015年11月29日日曜日

川柳川柳



落語家・川柳川柳の高座「ガーコン」を聴いた。別名、歌で綴る太平洋戦史。日本における戦前戦後の音楽の変遷が伝わってくる名演だった。
その中に出てくるジャズのマネはさすがに年季がはいっていて、おおげさにいうとホンモノを聴いているかのよう。音楽鎖国状態だった日本にとっていかに衝撃だったかが感じられた。オンビート、オフビートを説明するくだりは躍動感あるノリが感じられて、会場の黒人音楽のリズムにくわしそうにみえないご高齢の方たちにもこのノリは伝わっているだろうなとおもった。はっきりいってすごい。

終戦直後のインタビューなどを本でよむと「はじめてジャズというものをきいて衝撃をうけた」とよくみるけどなんとなく現実感をもった。



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2015年11月28日土曜日

電気楽器、電子楽器

ベースでもぎりぎり、ギターなんて電気を使わなければモダンジャズを演奏することはできない。超大物が電気否定発言をするときもあるが、あんたのコンサート、生音だけでは届かないほど広い会場でやるやろ!と突っ込みたくなる。

今回はそういう賛否両論の話ではない。電気を使った楽器って、実際どうなの?というプレイヤーからの感想です。まあ、ギターは対象外ね。

まずは鍵盤。電子ピアノがハンマー式になってタッチの軽さは克服できたけど、そんなえせピアノでなく電子楽器として堂々としたシンセについてはやはりタッチが軽い。ピアノ出身者がシンセを弾くのは問題ないけど、某大手の1人で演奏するアレを専門でやっていたキーボード奏者は、アコピが弱い。シンセばっかりやっていたもんだからタッチの重さを忘れていることがある。それだけならまだしも、カラオケみたいな電子楽器でやっていたから生身の共演で突然のことに対応できない人がいる。少なくともおいらの知るかぎりは。

続いてサックスのEWIについて。知人のサックス奏者いわく、
「サックスとは全然違う。練習にもならない。あれはあれで別の楽器という認識でないとダメ。おもしろい楽器だよ」とのこと。サックスではないがだからといって否定するものでない、サックスだと思うほうがわるいのだ、ということだ。
ただ、EWIはコンピューターの設定によってサックス運指、EWI運指とか運指を変えられるんだけど、 フルート運指なんてのもある。縦に構えてフルート運指する人がいるものか・・・

サイレントベース、いまはエレクトリック・アップライトとかいうベース。あれについては、知人のベーシストいわく、
「ウッドベースの練習にはならない。あれをメインで演奏するならそれでいいんじゃないの?」といっていた。胴と首のバランスがウッドベースとは違うからだとのこと。
笑っちゃうのが昔あった、単にエレベを縦にしただけというやつ。あれは何の意味があったんだろう。

最後にドラム。これまたもう予想通りだけど、知人のドラマーいわく、
「あんなの叩いていたらヘタになる」
とのこと。そうなのか?おいらはドラムのことはわからないけど、かなり力強く言っていた。80年代のポップスの世界では、むしろあれがかっこよかったんだけどねえ。 マンガ「To-y」でも電子ドラムを喜ぶシーンがあった。古くてすみません。



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2015年11月27日金曜日

Wrap Around Joy  Carole King

喜びにつつまれて(紙ジャケット仕様)



キャロル・キングは大好きだけど、ここで詳しく話すのはやめよう。いいたいのは、このアルバムに収録されている「Jazzman」という曲。

どうですか、このタイトル。期待するよね。で、聴いてみると、トム・スコットがバリバリかっこいいフレーズを吹きまくる曲なのだ。フュージョンファンにはたまらん。フュージョンファンには・・・

そう、いわゆるメインストリーム的ジャズではない。キャロルのポップスだからこういうことになったのか、当時のジャズマンというイメージはイコール・フュージョンだったのか、それは知らないけど、70年代といえばトム・ウェイツのジャズ要素蒸留抽出みたいな音楽もあるわけで、後者ではないのかもしれない。そういやトム・ウェイツのアルバムにもトム・スコットが参加していたね。 

70年代はトム・スコットがいろんなアルバムに参加していて、これはマイケルとかサンボーンよりも多く、それがまた音楽にマッチしていたと思う。


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2015年11月26日木曜日

ジャズマンガ「ブルージャイアント」第62話

おいらの友人がいっていた。

「JASSはフリーやってるんだよ。自分をすべて出すという発言とか編成とか、山下洋輔トリオまんまじゃん」

コードに言及するシーンもたくさんあるが、納得できる意見ではあるね。


さて今回は玉田の話。プロを目指さないのに留年してやるとは見上げた根性だが、 玉田、本当にそれでいいのか?頑張ってるんだから、君も世界を目指すくらいいってもいいよ、目標は高く、だ。
ドラムソロってのはわからないひとには「テキトーに叩けばいいんでしょ」という程度の認識かもしれないけど、当然そんなことはない(そんなふうに思っているひとはいないか)。よくがんばったなあと思う。雪祈、おまえだって苦悩しているのに、上から目線で笑ってていいのか。

しかし玉田くん、大の真似してミュージシャンをファーストネームで呼ぶのはやめろw アートっていってもテイラーもいるぞ。ドラマーに限定しなければファーマーもペッパーもいるぞ。アート・アンサンブル・オブ・シカゴという超硬派なグループもありまっせ。綴りが違うけど。このバンド、どのジャケット見ても強烈なんだよな~

 





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2015年11月25日水曜日

フリーは国境を越える


韓国における孤高のサックス奏者で、「伝統的な東洋音楽をマルチフォニックに表現する才人」と表現される姜泰煥(Kang Tae Hwan、カン・テーファン)という人がいる。

要するにフリージャズのアルトなんだけど、彼が日本フリーの二大巨頭であられる佐藤允彦・富樫雅彦両氏と共演している盤がある(「Asian Spirits」)ことを知り、是が非でも聴きたくなった。しかしアマゾンで検索しても、ない。いろいろググってみてようやく1997年に韓国で発売されていたことがわかった。

でも廃盤だ。ヤフオクにもない。万事休す!といつもはここであきらめるんだが、往生際悪く検索を続けていたらなんとロシアのサイトにヒット!



ロシア語もわからないし怪しいなと思って敬遠していた。ところが数日後、友人がこのアルバムの音源を貸してくれた。どうやら、なんとか当てずっぽうで無料ダウンロード完了したらしい。ついでにアルバム「トケビ」もダウンロードようだ。勇気あるなw

で、聴いてみての感想。「Asian Spirits」の内容は、姜ソロ、姜・佐藤デュオ、姜・佐藤・富樫トリオの3トラック。ソロではフラジオと循環呼吸で唸るというか叫んでいるような姜 だが、佐藤や富樫にあおられると徐々にヒートアップ、フレーズがドラマチックに変化していく様子が手に取るようにわかって面白い。しかし他のフリーのサッ クス奏者と比較すると明らかに音数が少なく、ロングトーンで勝負するタイプのよう。民俗的かどうかはちょっと聴いただけではわからないが、YouTube 見ると座布団の上であぐらかいて吹いていた。やはり「孤高の」という形容がよく似合う。

あの~この記事読んで興味出た人います?そんなあなたは立派なフリーファンです。
 


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