2016年12月31日土曜日

直前リハの思い出

ライブの直前に、最終のリハをやる。やらないときもあるけど。そのときに、とんでもないことが起こることもある。さんざん練習してきたキメができない、なんてのは序の口だ。


その1。あるボーカルが「私、今日のこの曲を歌いたいんですけど」と持ってきた。おいおい、当日、直前でいうことか?


その2。リハを仕切っていて、「じゃあ次、○○やるよ」
当時のメンバー「え?○○?そんな曲あったっけ?」
おいら「何度も練習しただろ!今さら何言ってるんだよ!」トホホ・・・


その3。直前リハである曲を演奏して、よしOK、となったあと。サポートお願いしていた大御所のドラマーさんが、「ところで、この○○って曲は、今日やるの?」
センパ~イ、今日やらない曲をいま直前リハでやると思います?大体、これまでの練習でも何度もやっていたでしょ・・・

その4。リハの時間が短いときは、キメだけ当たるだけのときもある。たまにコード進行や楽譜の飛び方が難しい場合は、最低限回すときもある。
「じゃあ○○ブルース、ブレイクのところだけね、ハイ1,2,3,4」
当時のメンバー「いや~この曲、ソロの進行だけ当たっておかない?」
「単なるブルースだろ!今さら必要ないでしょ!」

なんてことが過去にありました。


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2016年12月30日金曜日

知人の話

おいらの「あの」友人、フリー好きだからFと呼ぼうか、彼には苦い経験がある。

以前フツーのジャズが好きだった頃、周囲の人に「Fさんって音楽好きなんだよね。何聴いているの」ときかれ、「ジャズ」だと答えたら、「え~なんか年よりくさいね」と誤解されたり「ジャズって、そりゃまた高尚なご趣味をお持ちですなあ」となぜか嫌味を言われたことがある。それ以来、いやそれ以前もそうだったが自らジャズを聴いていることを公言せず、きかれたときにだけ答えるようにしている。

しかしFくんは、なぜか「どんな音楽きいてるの」ときかれる機会が多い。なぜかわからんが、そうなのだそうだ。たまたまそのとき聴いていたのが荒井由実だったので、「ああ、オレもこういうの好き。趣味が合うねえ」などと誤解されたこともある。Fくんはジャズ至上主義でありながらももともとかなり幅広く聴く方なので、こういう誤解も生じるのだ。

そんなFくんがいまはフリーにはまっているわけだ。聴いているのはフリー9割、フツーのジャズ1割というところか(いや、フリー10割か?)。この変貌は高柳昌行並みだ。
Fくんが言っていた。「今は、聴いているものがばれたら変人扱いされる」
ところがやはり最近も「音楽好きなんだって?どんなのきいてるの」ときかれたそうで、おいらに対しては「フリー聴けよ」と強気でくるくせに「え、あの、昭和歌謡とかです」と答えて、お茶を濁したそうだ。


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2016年12月29日木曜日

Doo wop box

あまり使わないカテゴリ「ジャズ以外」。おまけにこのブログサイト「Blogger」はアメブロとかよりもカテゴリの表示が目立たないので、いきなりジャズ以外の話を始めてるように思われるのがつらい。カテゴリが目立てば「ああ、今回は『ジャズ以外』なんだな」とわかるのに。

さて、今回の「ジャズ以外」はDoo Wop Box、知る限りでは全部で3つある。各CD4枚組で、101曲ずつ入っている。合計303曲だ。ずっと前、おいらはこれをアメリカのアマゾンなどを駆使してどうにか3つ揃えた。当時はかなり入手困難だったが、今はどうなのだろうか。けっこう簡単に国内で買えたりして。

「doo wop box」の画像検索結果


ドゥーワップの曲はほとんどが4コードなんだけど、たまにジャズのスタンダードを歌っていて、それがジャズバージョンしか知らない身としては新鮮でよい。「今宵の君は」とか「ゴースト・オブ・ア・チャンス」とかね。コーラスしやすいようにコードを単純化しているものもある。

ただ、問題がある。おいらの性格なのか、一度聴きだすと全303曲を聴かないと気が済まないのだ。これがオリジナルアルバムなら1枚聴いてジャズ聴いて、とできるのだが、こういうのはどうしてもそういう、まとめた聴き方をしてしまう。オムニバスだからだ。ボックスセットであっても、マイルスのコンプリートCBSみたいなのはオリジナルアルバムの集まりと考えられるから、一気にはきかない。てか、そんなこととてもできないし。

まあ、ジャズではないがいわゆる黒人音楽の1形態として、ドゥーワップに親しんでおくのはいいことだと思う。単純なサウンドが嫌いでなければ、楽しめます。




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2016年12月28日水曜日

淘汰もしくは洗練化


ジャズの歴史の初期は、低音部はベースではなくチューバが担当していたらしい。マーチングが原型だからだろう。だんだん楽器編成がいまのジャズに近づいていく過程を、楽器における淘汰というべきか洗練化というべきか。

ビバップの時代はアルトサックスやトランペットも多かったが、今はほとんどがテナーサックス中心となってしまった。別にトレーンやマイケルがパーカーより人気があるというわけではない。テナーの方が明らかにかっこいいシェイプ、Cメロを移調するのもアルトより簡単、フラジオ出せるくせに低音も出せるというのが魅力なのだろう。トランペットについては、木管楽器より明らかに難しいしポップなサウンドへの親和性を考えるとサックスにはかなわない。フリーの世界なんて、マルチリード奏者でもメインはテナーであるのがお約束だ。

昔あるジャズ誌に書いてあったNYの某ミュージシャンのインタビューでこういうのがあった。
「ボクがプロデビューできたのはアルトを吹いていたから。珍しかったからバンマスに呼ばれたのさ。もしテナーを吹いていたら永遠にプロデビューできなかっただろう。自分よりうまい人はいくらでもいるし、テナーなんて珍しくもないからね」
だいたいこんな内容だったと思う。NYにおいても、ジャズといえばテナーらしい。

ただ、そういう流れは、ジャズの幅が狭くなっているようでなんとなく残念だ。ハーモニカとかヴァイヴのように、いつの時代も少数派というのとは違う。ジャズの主要楽器が、テナーと3リズムであるというのが定番になってしまうと、ちょっとおもしろくない。

 





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2016年12月27日火曜日

ジャズマンガ「blue giant supreme」第8話

最初にマジレスすると、本番当日に遠くまで行っちゃって、もしタクシーが来なかったらどうするつもりだったのだ。どんなに音楽に真摯でも客を軽視するようではプロではない。

大はどうも自分自分というのが強くて、芸術家・音楽家ではあるかもしれないけど、客を楽しませるというプロ意識が低いと思う。どっちがいいということではないが、コマーシャルなことをするエンターテイナーがコルトレーンより格下かというとそうではないのであり、ただ事実として彼はプロではないなあと思うのです。フリーミュージシャンはみんなそうかw

で、なかなか共演者が現れないんだけど、まさか今回の運転手が「俺が叩こうか?」なんてことを言いだすはずもなく、やはり前回のマスターの線が濃厚である。基本的においらのBG予言は当たらないけどねw ドイツに行くというのは当てたつもりだけど、このブログでは公表せずに、実際ドイツに行ってから「そう思ってた」といっただけだから完全に後出しじゃんけんだと思われているだろうし。




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2016年12月26日月曜日

Three Wishes

Three Wishes


前作をちょっとわるく言ったけど、ここで最後の盛り返しを見せるスパイロ。このアルバムは個人的にはスパイロ史上ベスト3に入る傑作だと思う。本当にこれが最後、このあとは駄作が続くことになる。

ところどころシンセが登場するけど、アコギやアコピの響きで全体的にアコースティックサウンドを重視しているかのような印象。1曲目Pipo's SongやGlidingのような美しいナンバー、ジェレミー・ウォールも久しぶりにやる気をだしたInside Your Love、Cabana Cariocaなど名曲だらけ。で、トムのRollercoasterは相変わらずトムらしいw 期待を裏切らない駄曲っぷりだw

このアルバムから参加するスコット・アンブッシュのベースがまたよい。ここではエレベオンリーだと思うけど、実はウッドも弾くプレイヤー。今までのスパイロはベースが弱かったが、これ以降かなり強化されたサウンドになる。録音の関係か、初期のゲストベーシスト時代のウィル・リーやマーカス、ゴメスもいまいちだったのにねえ。

しかしこのアルバムのすごいところは、なんとタイトルチューンが3拍子じゃないのだw ジャズの世界は「three」という単語がついたら3拍子、というお約束があったのにw



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2016年12月25日日曜日

チューナー


最近でこそ変わってきたが、昔はヤマハの楽器パンフの最後に掲載されているお手入れ道具等は、何のために使うのかまったくわからなかった。パンフに使い方とか書いていないのだ。相変わらず突き放した会社だなあと思った記憶がある。いや、ギタリストだからわからないということではなく、30年近くテナー吹いている友人も同じことを言っていた。


ちょっとだけ話がずれるけど、チューナーってありますよね、あれをつけっぱなしにして弾いているギタリストを見るとうんざりする。ホントやめてほしい。いろいろな理由があるけど、とにかくだらしないというのが一番かな。

昔はチューナーというとマイクで拾うのが当たり前だったけど、いまは振動で拾う、他の音に干渉されないのが一般的になってきた。で、管楽器にもクリップで挟むことができるんだけど、やっぱりギターと違って丸いから挟みにくい。

そこで、ヤマハから、チューナーにジャックで取り付けることができるクリップが売られている。これを「チューナーマイク」というんだな。このネーミングもちょっとどうかなと思った。おいらが見た限り、使い方というか用途が書かれていないので、そもそもチューナー自体にマイクが内蔵されていない、絶対にこの別売りマイクなるものが必要なんじゃないかと誤認させるおそれがあると思った。これから楽器を始める人は、チューナーを知っていても振動で拾うなんてことを知らないかもしれない。対案はないけど、もう少し親切な売り方があるのではないだろうか。

ちなみにこのマイク、直営販売店の人が言うには「1年もてばすごい。2年もてば奇跡」というほどこわれやすいそうだ。おいおいソニータイマーかw 
知人が使用して7か月くらいで壊れたから文句を言いに行ったら上のように言われた。「半年以内なら保証もきくのですが」。扱い方にもよるということなのだろうけど、「1年もてばすごい」というようなものを平気で売るな、とちょっと頭にきました。この辺は伝聞なので、誤解があったらすみません。








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2016年12月24日土曜日

クリスマスはいいムードで

クリスマスやその周辺になると、いろんなところでジャズのライブがある。周辺はまだいいが、イブや当日のライブというのは、実はホント勘弁してほしい。

おいらも以前、仕事でイブのライブというのを何度かやったことがある。主催者は「ジャズはおしゃれ。こういうムードはクリスマスに求められる」と思っているのだろうが、恋人たちは、もうジャズなんかいらない。二人でメシ食うのが先であり、わざわざジャズなんかで時間を費やしたくない。また、独り者は、自分が1人でいることを暴露するためにわざわざライブになんか出てこない。
結果として、イブや当日のライブは、客がまったく入らない。

あと、主催者の要望でクリスマスソングをやるわけだが、やっていて盛り上がらない曲が多いんだよねえ。コード進行がつまらないとか、バラードだらけとか。ワンパターンにボサとかラテンにアレンジするのも飽きたし。にぎやかにすると主催者に怒られるし。




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2016年12月23日金曜日

いい音楽とうける音楽

「証言で綴る日本のジャズ2」の中で、誰だったかが「ビッグフォアの音楽はコマーシャルだから。自分はそういうのはいやだから」というようなことを言っていた。

ふと思った。なぜ「大衆がいいと思う音楽」=「良い音楽」ではないのだろうか。多くの人を楽しませる音楽は、いいものなのではないか。一部の学者にしかわからないような音楽がいいものなのか。

とはいえ、おいらもポップスなんかではなく、どちらかというと奇人変人であるジャズなんかを選んでいる。自分がいいと思う音楽が他人と違うのはいいとして、どうして多くの人がいいと思う、ポップな音楽を毛嫌いするのだろうか。

コマーシャルな、売れセン狙いの音楽づくりというのは、そういう言い方をするとゲスに聴こえるけど、「できるだけ多くの人を幸せにできる音楽を作る」という言い方をするとまったく違った評価になりそうだ。

これは批判とかではなく、不思議だなあと思うという話。おいら自身、どうして売れセン狙い音楽を嫌いだと思うのか。





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2016年12月22日木曜日

Fast Forward

ファスト・フォワード(Fast Forward)


なぜかこのアルバムは「Spyro Gyra featuring Jay Beckenstein」名義なんですね。テナーをメインに使っているのが驚かれたという話だけど、スパイロを聴いたことある人は、ジェイのアルトとテナーは似通っていてあまり区別がつかない、サウンド的に大した差はないということはわかっているから、本当にそんなに話題になったのか疑問だ。

このアルバムはだんだんつまらなくなっていくスパイロの片鱗を見せている。つまらなくなる予兆がある。この頃にはまだなかった言葉だけど、スムースジャズの雰囲気が少しずつ出ているのだ。ただ、夜のコンテンポラリージャズという点ではかなりの完成度だと思う。キャッチ―さが中途半端な曲だらけのわりには。。トランペットがゲストで参加しているので、それもいい雰囲気づくりに一役買っている。

とにかく、この前のアルバムみたいにキャッチ―なサウンドを期待すると、ちょっとこける。どれもこれもつかみはいいけどイマイチ完成されていない曲みたいで。



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2016年12月21日水曜日

Inspiration & Power 14 Free Jazz Festival を再度聴いてみた



“INSPIRATION & POWER 14 FREE JAZZ FESTIVAL”

このアルバム、以前「例の友人」から借りたものだが、まさか「ああ、無性に聴きたいなあ」と思うようになるとはおもわなかった。フリージャズ入門書「聴いたら危険!ジャズ入門」を読んていたら妙に聴きたくなってしまったのだ。

前回感想をそれなりに述べたが、明らかにハッタリだと感じさせるトラックがひとつだけあるが他の曲(曲と呼んでいいのか・・・)は、やはり苦痛ではない。「フリーは頭で聴かずにそのまま体感すればいい」ということなのでなんとなくという感じで聴いたわけだ。当時のファンはフリーに無理やり意味を見出したのかもしれないがそういうことを考えなければ「あり」なのかもしれない。

おいらはフリー素人だからここに収録されている曲では佐藤允彦のような静かな曲はつまらなく感じるし、集団投射はどうやら有名らしいからおそらくいいのだろうし(沖至とほとんど同じと感じるが)、ニューハードはフルバンドだがからフリーじゃない印象だし・・・といったところ。やはり山下洋輔トリオあたりがちょうどいい感じの盛り上がりだ。売れただけのことはある。

しかし、フリー本を読んだからといって、このアルバムを心から楽しめるかというとそうではなく、やはりフリーの壁は高いなあと思うのであった。フリーってそういうもんだよね。無性に聴きたくなるけど、聴いたら聴いたで「オレの時間を返せ!」と思う。この繰り返しw



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