2013年12月16日月曜日

TAB譜とタバコ




ギターのためのTAB譜というやつがある。「ある」って、はは、知らない人はいないか。はっきりいうけど、こんなのデメリットしかないです。いいとこなし。

TAB譜を見てると、楽譜が読めなくなる。というか、音楽をやらなくなるといったほうがいいな。音楽でなく、機械でもできる作業だけになっちゃうね。

先日、楽器屋でぱらぱらとエレキギターの教則本を見てたら「TAB譜を読めるようになろう、楽譜なんて読めなくていいよ」と書いてあった。怒りで思わず本を破り捨てたら、店員さんが飛んできてえらい怒られましたわい。

え、TAB譜はわかりやすい?初心者にはこっちのほうがいい?

でもね、TAB譜で入った人って、ずっとTAB譜でしょ。そのあと楽譜に来るの?

バンドでオリジナル曲とか新曲をやることになって楽譜を配布したら「あれ?TAB譜じゃないじゃん。こんなんじゃオレ様はできないぜ」と言える?おいらのバンドならそんな人はクビですよ。

TAB譜の一番わるいところは、そのとおりにひいても音楽にならないこと。楽譜で音符を見て演奏するのは、その音のつながりとか、コードネームとの関連で音使いを理解して演奏することができる。装飾音いれてみたりとか、初めての曲でもいろいろできるよね。

でもTAB譜って、単に「ここで、フレットの弦を弾け」と書いてあるだけでしょ。純粋に記号でしかない。その音が機能的にどうであろうと「言われたから弾きました」ってだけ。それだったら人間でなく機械が演奏したほうがよっぽど正確でしょ。
実際、楽譜が間違っているけど初見でも「あ、ここ違うな」と思って修正して演奏することは少なくないです。おいらのバンドは手書き譜ばかりだし、管楽器の人には移調した楽譜も書いて渡すから、どこかで間違う可能性は高くなる。
TAB譜が間違っていても、音を鳴らすまでわからないでしょ。単にフレットと弦が書いてあるだけだから。違う?

そんなことを何年やっても、指示されたことだけは早くてもそれ以上は何もできない演奏家になってしまう、とおいらは思うよ。ジェフ・ベックとかイングウェイのコピーがやたらうまいのに、TAB譜しか読めなくて、なんてロックの人(実在します)を、あなたはどう思いますか?

以前、20年以上ブルースをやってるという、地元では有名なオジサマと口論になって、頭にきて「ドレミを弾いてみろ!」といったら弾けなかったことがあった。ああいうひとたちは10年たっても20年たっても5弦3フレットは5弦3フレットでしかない。「ド」ではないんだ。それでもいい、という人は・・・まさかいないと思うけど。






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