2014年2月15日土曜日

CDの収録時間に苦言



CD時代になって、アルバムの収録時間が長くなった。これは実はお得ではなく、大いなる問題だと思う。

まったくつまらない演奏がダラダラと続くアルバムだと、かなり苦痛だ。どこかに書いてあったが、いつのころからか、ロックやポップスでは「10曲は少ない、最低でも11、12曲」という不文律ができたらしい。お得感を出そうということらしい。だから、「捨て曲」を入れてでも曲数を増やすのだそうだ。そんな、手抜きのゴミが詰まっているアルバムでも、「10曲以上入っているからお得だ」という人がいるのかな。そういう時間稼ぎのアルバムを聴いていると怒りすら感じるよ。お店で何かを買って、「ちょっと少ないね」と言ったらゴミをくれた、そういうことでしょ。もしくはかさ上げとかでかい化粧箱で、開けてみたらスカスカだったとか。

レコード時代は収録時間40分前後が普通だった。おいらにはそれくらいがちょうどいい。聴いていて最後まで緊張が切れない。いくらパット・メセニーのアルバムでも60数分のアルバムを通して聴くと途中でいやになってくる。

ある先輩ミュージシャンが、ライブのときにこんなことを教えてくれた。
「長々とライブをしたりアンコールに何曲もこたえるのは、ゲップが出るまで食べさせるようなもの。足りないくらいがちょうどいい。そうすれば『もっと聴きたかったね』という、満足したという感想になる。」

飢餓感を与えるというような上から目線なのではなく、このほうがむしろお客さんにもいいのだ、ということだ。「よかったけど、ちょっと長くて疲れたね」というのを避けるのはいいことだと思う。もっとも、「お前の演奏とメセニーを一緒にするな」という声もあるわいなw

ということで、つまりアルバムも聴いてみて「もう終わったのか。いいアルバムだったな。」というくらいがいいのだ。ジャズファンはけっこう「アルバムを買ったその日に5回聴き」という性質があるけど、長すぎるとそれもできない。

ちなみにレコード時代のアルバムが40分未満だと、たまに「2in1」のCDに出会うからお得だ。1枚のCDにレコード2枚分入っているというやつだ。え、これだと長すぎないかって?いやいや、聴くときにはちゃんと別のアルバムと意識して聴いているからね、1枚分聴いてやめるときもあるし。

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