2014年2月14日金曜日

「捨て曲」ってどういうこと?



ポップスやロックのCDの売り文句で「捨て曲なし!」というのがあるよね。初めてこれをみたとき、唖然としたわ。

「捨て曲なし」をわざわざいわなきゃならないというのは、一般的には捨て曲ありというのが普通だ、ということでしょ。

確かに中学生のころ、なけなしの金でレコードをレンタルしてきていざ聴いてみると、有名曲以外はまったくつまらなくて悲しくなったりした。全曲良かったのはビートルズくらいか。J-POPにはわざわざ2枚組のCDを出して、大半が捨て曲という、すさまじいものもある。誰のどれとはここではいいません。

そのときは仲間と「眠りながら作曲した」「アルバム売るためにどうでもいい曲で数合わせ」「いやいや、発表するからには本人にとっては自信作なんじゃないか」と話していたけど、堂々と「捨て曲なし」といわれると、「そうか、やはりこれまでは捨て曲あったんだ」とおもった次第。

ちなみに、その「捨て曲なし」のポップス系アルバムを聴くと、おいらにいわせりゃ全曲捨て曲だったりして、意味がわからなくなる。おいらのセンスが古いだけなのか。

ともあれ、基本的にジャズに捨て曲はない。つまらないアルバムはあるけど、捨て曲で曲数を稼いでアルバムを作る必要がない。結果的に1曲しか気に入らないというアルバムはあっても、それと捨て曲はまったく違う。そもそもジャズは作曲してナンボの音楽ではないしね。ジャズを好きな人なら説明しなくてもいいでしょ。ビッチェズ・ブリューが嫌いな人でも、それと捨て曲は別の概念であるということについては納得できるはず。つまり手抜きではないのだ。

ということで、ポップス系の人たちには、手抜きしてアルバム作って印税稼ぐんじゃなくて、何年かかっても全曲自信作というアルバムを作ってほしいものです。

あと、デビューしてからアルバム2、3枚しか発表していないのに「ベスト盤」なるものを出すのはやめてくださいね。買ってみたら「該当作品なし」という紙切れが入っていてまったく音源が入ってなかったらそれはそれでおもしろいけど。

↓よろしければ投票してください!

音楽(ジャズ) ブログランキングへ