2014年6月6日金曜日

ジャズは自己中心的な音楽である



ある本にこんなことが書いてあった。

「純文学の作家に多いが、読者のために自分の作品があるのではなく、自分の作品をあがめ奉るために読者がいる、と思っている作家がいる」

音楽でいえば、聴衆のためにミュージシャンがいるのか、それとも「愚民ども、オレの音楽を聴け!」となるのか。

ジャズって、数ある音楽の中でも最も自己中心的な音楽ではないかと思う。あ、独断だから反論しなくていいです。

自己中心的とはどういうことかというと、聴かせることより自分が演奏することのほうが重視されている、その度合いが他の音楽より高いということ。言い方を変えれば、「聴衆がいなくてもかまわない」というところか。

クラシックの音楽家も、高い次元で演奏できることを重視し、それを聴衆が理解しなくてもいいと思っているところもあるだろう。しかし誤解をおそれずいえば、クラシックのは芸術の追求である「崇高」、わるくいえば行儀がいい。

ジャズは聴衆がいなくてもいいが「相手」を求める。そう、バトルだ。セッションにおけるバトルの相手。そして相手よりいい演奏をすることを重視する。バトルの相手は聴衆ではない。


決して貶めているわけではないが、ロックやポップスなどは「聴衆に受け入れられてナンボ」であろう。同じポピュラー音楽という土俵にいるが明らかにジャズとは違う。ロック、フォークは社会性の軽重に差があるもののメッセージ性があるものだし、ポップスはまさに売れることこそが目的の音楽だしね。
聴かせることより自分が演奏することが重要、どの音楽にもその要素はある程度あると思うけど、ジャズではそれが異様なまでに高いのです。



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