2014年6月12日木曜日

ミュージシャンからも客からも嫌われたひとの話



昔の話。

客から嫌われるZさんというサックスがいた。

たとえばスナックで演奏していたとき。BLUE IN GREENをやったんだけど、ジャズが好きな客がいて、

「いやあ、モードはいいねえ」

と言った。言った本人はミュージシャンではないし「KIND OF BLUEの収録曲=モード」程度の知識だったのだろう。あとは適当に話を合わせてればおひねりのひとつもでるかもしれないのに、Zさんはそこで、

「その言い方はおかしい。そもそもモードとは・・・」と逆にからんでくるのだ。そして、相手が演奏家ではないためにわからないことがあると、それを馬鹿にする。しかも徹底的に。

ミュージシャンの間でも評判がわるく、おいらはけっこういじめられた。ちっ。

そんな彼だから、だんだんミュージシャンからも干されて、一般客の間にもうわさが広まっていった。

あるときおいらのバンドのライブにZさんがきた。くたびれた感じで数曲やらせてくれという。
正直言ってイヤだったが人間関係もあるので2曲やってもらうことにした。
MCでやる曲について説明をしていると「そうか~?オレはそうは思わないね」などと否定発言を、やたらでかい声でする。腹がたったし消えてほしかったがスルーして演奏を始めた。

2曲やったところでZさんにご退場願ったところ、客席のおっさんがでかい声で、

「あー、よかった!やっといなくなるぜ。俺、コイツ大っ嫌いだから!」
といった。
するとほかの客も「俺も、わたしも」といいだした。

あっけにとられたが内心で(おいらも!)と叫んでいましたw



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