2014年6月18日水曜日

バンドマンは時間厳守で!



昔の話(こればっか)。

ピアノのVさんは性格が悪く嫌われ者だったが、ウデはいいので上の世代からはよく声をかけられていた。

あるときラージ・アンサンブルでの仕事があった。もってきたのはサックスのCさんだった。編成は忘れた。昼間の仕事だった。大手企業の依頼だったようだ。
当日11時ごろからリハーサルするのでみんな集合したのに、キーボードで頼まれていたVさんだけ時間になっても来ない。
Cさんは厳格なひとで、若いトランペットが「まあバンドマンは時間なんか守らないのがあたりまえですよね」といったら「そんなものは昔の話だ!いまそんなことやっていたら仕事なんかすぐに来なくなるぞ!」と本気で怒っていた。

当時は携帯電話などない頃で、Vさんのアパートに電話したがつながらず、仕方なく彼ぬきでリハーサルを行った。

リハーサル終了後また電話したがつながらない。結局本番もVさん抜きでやった。

1ステージ目が終わったところでCさんが電話をしたらやっとつながった。
Vさんが何を言ってるか聞こえなかったけど、Cさんはかなり怒っていて「もう来なくていい」といっている。

結局Vさんはきた。
「いや~、ツアーボケで」などと意味不明のことをいいわけにしていた。上に対しては調子がいい。
しかしCさんは冷淡だった。

「あのな、楽器の編成は主催者に連絡してあるからステージに機材だけセットしてくれ。あとは用がないから。」

厳格だけれど温厚なCさんがここまで怒るのを初めて見たおいらはものすごーく居心地がわるかった。



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