2016年3月25日金曜日

音楽を「見る」

青二才のころ、日本人ギタリストの大家が高音域を弾くときに苦しそうな表情をしているのを見て、「アホか」と思った。という話は以前にしました。

まあ、あれは苦しいのではなく感情の高まりにより高音域を演奏してそれが表情にも出る、という建前なんだけど、やっぱり管楽器でもあるまいし左手が横にスライドするだけじゃないかと思った。パコデルシアとかが無表情にすごいことやっちゃうのがかっこいいもんだから、余計ね。

ただ、こういう表情とか動き(サックス奏者がのけぞるとか)は、聴衆の感想に大きく影響する。動きがあることによって「良かった」と思う人もいれば、「興ざめだった」という人もいる。おいらはどちらかというと後者。ホンモノの動きは別にして、明らかにウソの動きや表情があると一気に醒める。


しばらく前になるけど、3月6日だったかの「題名」は、バイオリニストの三浦文彰と師匠の徳永二男がゲストだった。【一応】「ジャンルにこだわらず音楽家が集まる」という設定のクラシック奏者ばかりくるランドリーボートというところに来た設定。ジャンルにこだわらず、ね・・・

三浦は小学生の時からあこがれていたバイオリニスト(名前忘れた)が無表情で演奏していたし、徳永はあこがれていたバイオリニスト(名前忘れた)が微動だにしない演奏をしていたということで、どちらもオーバーアクションや不自然な表情とは完全に縁がなく、見ていてむしろ音楽に対する真摯な態度を感じたし音楽そのものを心から楽しめた。本当に。オーバーにいってないよ。
それに比べて、最近の「題名」はほんとひどかったね。ゲストどころか伴奏のための脇役ピアニストですら「ドヤ顔」ではなくてもそれに近い体の動かし方や表情をしていたからねえ。

しかし、司会者が不自然な表情で演奏するこの番組で、表情のことをいうとはw おそらく彼らは二度と呼ばれないなw. 真面目な話、普通に弾くだけで音楽の伝わり方がちがうのだから、そこのところは重要な問題だなとおもった。


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