2014年1月17日金曜日

ルイス・エサの名曲「Dolphin」

タンバトリオのリーダー、ルイス・エサ、ブラジル音楽ファンなら知っていて当然、ジャズファンにはちょっと縁遠いかもしれない。ミルトン・ナシメントの本国デビューアルバムでアレンジを担当したというくらい、音楽全般に精通しているひとなんだけどね。

さて、そのエサの作った「ドルフィン」という曲がある。超名曲です。好きな人も多いと思うので、いくつか紹介してみる。

初演はたぶんこれ。邦題は「2人と海」。「We」を「2人」と訳すのがいいよね。


二人と海

ここではエサのエレピをメインに、ゆったりとした演奏がされている。
ジャズで最初に演奏したのは、多分これ。エバンスの、一昔前はレア盤とされていたアルバムだ。

フロム・レフト・トゥ・ライト+4

ジャケットを見てわかるように、エバンスがアコースティックピアノとエレクトリックピアノを駆使しているアルバム。電気というだけで毛嫌いする人はいるかも。しかしおいらはエバンスの「未知との対話」をかなり高く評価しているほど彼のエレピが大好き。エレピもアコースティックと同じくらい個性がでると思う。

ここでの演奏は、オリジナル録音と比べてコードが一部違っているのと、ゆったりしたテンポでなく軽快なテンポになっているという違いがある。メロディもフェイク気味だというのもあるけどちょっと違う。

そして極めつけがこれ。スタン・ゲッツの80年代以降を決定付けるアルバム「The dolphin」。

The Dolphin 

ゲッツの演奏はコード、メロディ、テンポともエバンスのものに類似している。これはかなりの名演だと思う。おいらの友人ピアニストは「ピアノがルー・レヴィーってのが残念だよな」といっていた。え?けっこうレヴィーの合いの手フレーズも気に入っていたのに、そうか、ピアニスト的にはそうなるのか。

ゲッツはこの曲が気に入っていたらしく、ウディ・ハーマン楽団へのゲスト出演での録音が(おいらの知る限り)2つ残っているし、ビデオ作品でも演奏しているのがある。でもこのアルバムでの演奏が一番充実していると思う。

最後に、ちょっと路線が違うけど、GRPのYUTAKAのアルバム。

アナザー・サン


YUTAKAによるピアノソロのドルフィンが入っています。短い演奏だけど、きれいですよ。



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