2014年1月29日水曜日

濱瀬元彦著『チャーリー・パーカーの技法』  2

先般もお話しした濱瀬元彦著『チャーリー・パーカーの技法』なんだけど、読み進めてみると、首をかしげざるを得ない部分が多い。自分が何をいっているのかわからずに、格調高さだけを求めて書いたのではないかと思うところもある。

あまり不満ばかりいうのも嫌なんだけど、こじつけもここまで くるとあきれてものがいえない、という点のオンパレード。直前でいっていることと全然ちがうことを言ったりもしている。
それと理由はあるんだろうけど「1 度、7度、6度」といえばいいところを「15度、14度、13度、12度」などと表記されると、おいらには意味がわからない。書いた本人それでわかるのかなあ。

それと、例えばEb7というコードで1,3,5,7のアルペジオを吹いているとするでしょ。それについて「これは1度、3度、5度、7度の音といえる」(音程は例示です)というような書き方があるんだけどね、いえる、じゃなくて事実それ以外ないでしょ。ここで断言しないでいつ断言するの?



「といえる」「と考えられる」という、断定を避けた文体は官僚や政治家の答弁みたいだね。

600曲採譜したとかいうけどホントかなあ。ひとつのフレーズ例だして決めつけているのが多いんだもんね。「本来こうあるべきなのを」というような記述も散見されるけど、どうしてそれが「本来」なのか疑問がわく箇所もあるし。

パーカーのように演奏したいひとは誰でも彼の分析を自分なりにするとおもうけどさ、この本はそのレベルでしかない。そこに著者独自の視点が加わってるだけで、やってることは一般アマチュアとかわらないのだ。「ああ、こういう考え方ね。おいらもしたよ。なつかしいね」というのもあるし。




↓よろしければ投票してください!
 
音楽(ジャズ) ブログランキングへ