2017年12月19日火曜日

クラシックの思い出



譜面に忠実に演奏するクラシックと、メインは即興であり譜面はないようなものというジャズは、あたりまえだが正反対な性格だ。

昔やっていたビッグバンドで理由あってクラリネット奏者をゲストに迎えることになったのだが、クラシックのオケしかやってこなかったひとだったのでアドリブなどすべて譜面に書いたものをやってもらった。
リハーサルのとき、メモリーズ・オブ・ユーをやったんだけど、冒頭のあのクラリネット独奏によるイントロ、普通はノリとかテンポを提示するところをそのクラリネット奏者はめいっぱいためてものすごいルバートで始めるのだ。クラシックの独奏では楽器問わずよくこういう演奏するのを耳にする(ひっかけフレーズが16分音符だらけで大変だなとおもったらすごーくゆっくり始めるとか)。
バンマスが「テンポ通りやって」といっても意味が通じないようで、独奏部分は自由にやっていいとおもっているらしく、何度やっても同じだった。

逆の場合もある。クラシックのピアノのひとと一緒に演奏することがあった。ピアノによる譜面に書かれたイントロがあったのだけど、ルバートで自由な感じなんだよね。でも譜面では7連符とかいろいろ難しいリズムで書かれていた。ルバートなんだから好きなように弾けば楽勝だろうとおいらはおもっていたのだけど、そのピアニストは「7連符が難しい」とかいって本番直前まで何度も練習するんだよ。え~、どうせルバート独奏なんだからいいじゃんとおもったけどちがうんだよね(このあたりがジャズマンのわるいところ)。とまあ、クラシックとジャズは違うんだなという話でした。



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