2014年3月7日金曜日

フルートとジャズの悲しい関係


ジャズは基本的になんでもありなんだけど、やはり「合う」「合わない」があるのは否めない。楽器の選択においてもそうだ。「合わない」ということを、単になじみがないというだけでは説明できない。

スイング時代に花形だったクラリネットがモダン以降廃れたのは、音色がモダンジャズに合わなかったため、といわれている。確かに、バディ・デフランコを聴いていると違和感があるでしょ。スイングで聴くクラリネットはすばらしいのだけど。

バンジョーやウクレレがジャズに合わないのは当然ながら、フルートはジャズに合わないというのがおいらの持論(というか、多数のひとがそう思っているのでは)。記憶を探ってみてよ。名盤と呼ばれるものにフルートの演奏はあるかどうか。
ハービー・マンのヴィレッジ・ヴァンガードのライブ盤は、ややキワモノとして評価されている。エバンスとジェレミー・スタイグの演奏は名盤だけど、やはりどこか異質さを含んでいる。

バド・シャンクのフルート演奏は好きだけど、キワモノ的にたまに出てくるからいいのであって、あれでアルバム1枚聴くとなるとつらいよなあ。ドルフィーに至っては特に言及することもないです。

ヒューバート・ロウズのアルバムで例外的に違和感なくジャズとして聴けるのがあったけど、こういうのはまれだね。

そもそもフルートの名盤・名演奏というと、ブラジル音楽のものが多い。ブラジルでは「管楽器といえばフルート」というほど人気が高い、というか一般的。あちらの音楽に合うのだろうね、ジャズに合わないのと同様、やはり楽器ごとにジャズに合う合わないがある。
逆に、ミュートのトランペットはジャズ以外には合わないよね。

「単に数が少なくてなじみがないから、ジャズに合わないと思うだけではないか」という意見もあるでしょう。でもね、ハーモニカが実質2、3人しかプレイヤーがいない中でジャズにぴったり合うということからも、なじみの有無だけが理由ではないと思えるんだけど、どうかな。



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