2014年3月1日土曜日

ボーカルの楽譜



たいていのボーカルは譜面を持ち歩く。

おいらは、覚えている曲でもキーを変えてやれといわれるとすぐにでてこないのもあるので、譜面をみたほうが確実だ。イントロ、エンディングが書かれているのもあるしね。

最近のボーカルはけっこう凝ったアレンジをしているのが多い。リズムパターンとか簡単なことだけ書いてある。それほど難しくないのにかっこいいのが多い。こういうのはやっていて楽しい。

さて、有名なドラマーのライブに参加したことがあった。おいらとボーカルのYさんが彼のトリオといっしょに演奏することになっていた。おいらはYさんとは付き合いが長い。ベテランのボーカルで、歌唱力も人柄もすばらしいひとだ。
当日のリハのときボーカルのYさんが譜面を配っていた。簡単な決め事が書いてあるやつだ。
有名ドラマーにそれを渡したら、

「オレこういうの見ないから」
といって返された。

わるいけど、「見ないから」ではなく「読めない」というふうにおいらは感じた。
簡単なパターンをもし間違ってしまったら恥ずかしい。それを避けるためにとった行動にしか見えなかった。ベテランといえどもちゃんとやってきたひととノリだけでやってきたひとではこういうところに差がでるのだろうなと思った。
どんなに有名でも、譜面を読めないようじゃ三流だと思った。だって、ボーカルの要求する演奏をできないわけだからね。ドラマーと楽譜についてはほかのところで話したのでここではいわないけど。

ところでYさんの譜面はBb用のものはない。サックスでもトランペットでもすべておいらたちと同じCのやつを渡している。
「Yさんクラスになると、いっしょにやるプレイヤーはBb用じゃない譜面でも対応できるひとを選んでるんだな。すごい」などと思っていたがあるときそう聞いてみた。すると・・・

「えっ?管楽器って何かちがうの???」

どうやらYさんの人柄でみんなだまっていたようであった。

↓よろしければ投票してください!

音楽(ジャズ) ブログランキングへ