2017年2月24日金曜日

Time Out

Time Out

また名盤への疑問コーナー。ブルーベックのピアノは、ジャズ聴き始めのころは特徴的で好きだったけど、だんだん「ああ、この人はジャズをわかってないんだな」と思ってくる。わるいが、ハッタリだらけのピアノだ。デズモンド以下3人はすばらしいのにね。

で、このアルバム。作曲面ではすばらしい。変拍子でない2曲目もそうだし、そもそもブルーベックは作曲は良い。さすがクラシックの勉強をしてきただけある。それゆえにジャズは苦手なんだけど。

いまアマゾンで見たら、知っている曲順じゃなかった。一応オリジナル順での話ですが、このアルバムは最初の5曲だけで十分、ラスト2曲がいらないのだ。それはみんな同じ意見だろう。ホント、いきなりポップスばりの「捨て曲」が2曲続くんだもん。びっくりだよ。

まあ、謎のテイクファイブのドラムソロは置いといて、あれ込みでも前半はいい。デズモンドの歌うようなソロが素晴らしすぎるからだ。デズモンドの柔らかさとブルーベックの固さ、これはコントラストとかいう以前にやっぱりブルーベックのダメさというべきなのだろうけど、でもやっぱり例えばエバンスがこのアルバムのピアニストだったらこんなに名盤(ラスト2曲のぞいて)になったかどうか。デズモンドの、ジム・ホールとのアルバムがいまいち「おい、大丈夫か」という感じになっていることからも、それがわかる。

タイムアウトの話に戻ると、結局このアルバムはブルーベックのダメさがあったからこその名盤というべきか。



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