2015年2月19日木曜日

アストル・ピアソラ大好き

おいらはかなりピアソラが好きで、海賊盤含めて相当持っている。

ジャズマンとの共演でいうとゲイリー・バートンやマリガンとのアルバムがあるよね。でも、あれらはピアソラ作品としては半端で、あまりお薦めできない。

ピアソラ自身が「やっと子孫に残せるアルバムができた」といった、「一家に一枚」といわれるほどの超最高傑作が「タンゴ・ゼロアワー」だ。




これを聴かずに死んではならないほどのアルバム。

ただ、おいらは個人的にこっちのアルバムが好き。「AA印の悲しみ」



冒頭、タイトル曲の22分にも及ぶ、ほとんどアドリブの演奏は途中でフリーをはさみながらもだんだん盛り上げていき、最後は劇的に終わる。これがすごい。同じ曲で、日本公演では途中でメンバーがずれている録音が残っている。


それから執拗に類似のリフを繰り返しながらハーモニーを変えていき、これまた劇的にリズムユニゾンで終わるビジュージャ。意味は「お金」のスラングだそうで、銭とか「ネカ」とでも訳せばいいかw

そして、おいらがこのアルバムを好きな最たる理由である「タンガータ」。形式的にうるさいやつは「いや、これは終曲」だというかもしれないが、ピアソラ自身がこれをタンガータとして演奏しているんだから、発表時のフォーマットなんかどうでもいいじゃないか。

この曲はテンポをころころ変える。そのたびに泣きそうになるくらい美しい箇所がある。ピアノが一気に速くなるところや、ヴァイオリンソロから全員でキメてきて、転調したところ、そしてそこから最後までずっとぞくぞくっと来る。

あと、選曲がレアな「レジーナ劇場」もいいよね。
 

「キチョ」とか「ゴビの肖像」とか「午前零時」とかあるけど、やっぱり「革命家」の、フレーズのぶつけ合いがいつの間にかユニゾンになる瞬間。初めて聴いたときびっくりした。

ということで、未聴のひとはぜひ聴いてみてください。



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