2015年2月15日日曜日

マハヴィシュヌ・オーケストラの「黙示録」




MAHAVISHNU ORCHESTRA “APOCALYPSE”

ジョン・マクラフリンは非常に優れたギタリストだ。ジャズが電化するときにたまたまエレキギター弾いていたのでスポットライトがあたったというわけではない(そんなこと思っている人いないか)。

エレクトリック・マイルスの諸作では当時の真のマクラフリンは伝わらないとおもう。マハヴィシュヌ・オーケストラを聴いてほしい。かつてジャズでこれほどリズム的に複雑な曲があっただろうか。驚きの連続。まあ第2期マハヴィシュヌになるとかなり退屈なんだけど・・・。


しかしこの「黙示録」”APOCALYPSE”、大人数による壮大な音楽が展開される、当時のマクラフリンのアルバムのなかでは異色の作品。ある意味聴きやすいともいえる。内容は置いといて、チックの奥さんになるゲイル・モランが裏ジャケの集合写真で確認できるとか話題になったよね。え?なってない?

まあそれはそうとして、マクラフリンはリーダーであるはずなのにかなり遠慮しているように見える。当時のサウンドはイケイケという印象なんだけど、写真でみるとサンタナとの共演盤のジャケットでもけっこう遠慮気味。彼は音楽の印象とは違って、いつも控えめな好青年みたいな写真なんだよね。

で、今回一番のテーマである黙示録の裏ジャケにもどると、マクラフリンが遠慮気味なのに対して見知らぬおっさんが「おれが大将」といわんばかりに堂々と真ん中にいる。誰だこいつは?

答えはここに書いてある!↓
ビートルズのプロデューサー、ジョージ・マーティンの自伝だ。自分がいかにすごいかが書いてあるなかなかの本ですよ。そう、黙示録も彼のプロデュースなんですよ。「サー」ですよ、この人。別に彼がいなくても作れたような気がするんだけど。本の中で「おれが作った」といってこの黙示録をあげている。うーん・・・たしかにあなたはプロデューサーであり重要ではあるけどさ、主役じゃないでしょ。主役より目立ってどうすんの?


まあ、とにかく裏ジャケを見てください。ホント自分が主役みたいな感じで写ってるんで。
どう?ここまでいうと、フュージョン大嫌いのひとやマクラフリンのロックっぽい音楽が嫌いだというひともとりあえず興味でてくるでしょ。別においらが勝ち誇ることでもないんだけど。では、公開しましょう。











小さくてわからない?前列右で行儀良く座っているのが、マクラフリン。あの音楽性からは想像できないわ。そして、ど真ん中でえらそ~うに腕を組んで足を組んでいるのがジョージ・マーティン卿ですわ。

確かにビートルズのアルバムはすばらしい。ジョン・レノンのわがままな要求にもしっかり応えたマーティンはえらい。この黙示録もすばらしい内容だ(第1期マハヴィシュヌのほうが好きだけどね)。

しかし、これはだめだぞ。同じくマーティンによるプロデュースなんだが・・・

 

ダラダラとライブを録音しただけ。海賊盤も含め、このメンツで同じようなレパートリーのゲッツのアルバムはいくつかあるけど、いまいちつまらないんだよね。  楽曲もよくない。ジャズ批評ではわざと知らんぷりしてるのか「ロックのプロデューサーによる作品らしいが」なんて書かれているwえ~でもジョージ・マーティン知らないってのもちょっと恥ずかしいかも。



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