2017年8月10日木曜日

QUINCY JONES “WALKING IN SPACE”



 
QUINCY JONES “WALKING IN SPACE”

A&Mにおけるクインシーの1枚目。当時36歳だ。マーキュリーでいくつかアルバムを出してからずっと映画音楽の世界にいたクインシーにクリード・テイラーが「ひさしぶりにジャズのレコードを作らないか?」ともちかけたそうだ。それがなければのちのA&Mの傑作がなかったのだろうとおもうと、世の中なにがきっかけになるかわからないとつくづく感じる。

このアルバム、熊谷師匠の「怒涛のフュージョン100選」に入っているけど、フュージョンっぽさはかなり薄い。69年の匂いはぷんぷんするけどね。1曲目のタイトルがいきなりDEAD ENDということにドキッとする。この曲と2曲目・タイトル曲は、同じ60年代のミュージカルからの曲だ。タイトル曲のほうはたしかドラッグをやってる場面で使われた曲だときいたことがある。まあそれはいいとして、曲はイマイチだけどソロイストがみんな素晴らしい。選出も構成もクインシーの手腕が冴えている(油井先生は『あえてアレンジではなく構成演出という』とかいっていた。言いえて妙)。特筆すべきはローランド・カークだ。何人かのソロがおわってから満を持して登場するカークがものすごくかっこいい。最初は「あれ?ホーンセクションかな」とおもうがすぐにカークのあの奏法だと気付く。途中でサックス1本に持ち替えて循環呼吸で自分の割り当て部分の終わりまできっちり吹くのだが、気負いがない余裕のさらっとしたソロなのが新鮮だ。
ジャズ系ミュージシャンとR&B系ミュージシャンが混在しているのがフュージョン時代といえるが、このアルバムではその対比が70年代よりもはっきりでていておもしろい。

ところでおいらがもっている盤の日本語ライナーは油井正一大先生なのだけどやはり彼のライナーはおもしろい。見栄を張っていないし見識が高い。何より楽しい。




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