2015年5月21日木曜日

Velvet Underground & Nico

Velvet Underground & Nico


ロックでは死ぬほど有名なアルバム。「永遠の名盤」ともいわれている。

はっきりいって、楽曲は陳腐でレベルが低く、3コードの世界。歌詞も借り物、演奏レベルもおそろしく低い。よくこんなんでプロなんていえるなあ、時代のせいかロックだからか?と思うほどの内容。ネットでも同様の意見が目立つ。ゲージツなんか知らんけどジャケットもそんなにいいかあ?ルー・リード自身が「誰でも演奏できる程度の曲」と言っているしね。
アマゾンのレビューはだいたい投稿したい人はファンだから、いい意見に偏るのは当たり前。


しかし、このアルバムを聴いていると、録音当時(1967年ころ)の空気がすごく伝わってくる。これにはまると、上に述べたような欠点を意識したうえでもついつい聴いてしまう愛聴盤になる。

そもそも、ロックがジャズより優れている数少ない点の1つが、時代性の反映度だと思う。古いジャズを聴いて伝わってくる「その時代の空気」は、ロックのそれよりも薄いというか低いというか少ないというか。日本のロックも同様だ。あの時代のロックはあの時代の空気をびっくりするほど含有している。

フュージョンをいま聴くといかにも70年代らしいというのも、ロックテイストがあるからかもしれない。いや、ムーヴメントとして強烈だったからというのもあるけどね。

わるい見方をするなら、ジャズは芯が通っていて普遍なのにロックはその時代のはやりすたりの音楽だから時代性があるのさ、ということもいえる。でもそれはそれでいいでしょ。昭和歌謡を聴いて「いいなあ」と思うことで文句を言われる筋合いはない。

と、ロックをかなり賛美した内容になりましたが、繰り返すけど冒頭のアルバムはつまらんぞw おいらは空気を感じるためだけに聴いているよ。
 
ついでにいうと、ルー・リードの言葉「このアルバムは売れなかったが、聴いたやつはみんなミュージシャンになった」って、そりゃあ内容がすごいんじゃなく てひどいから「こんな程度でいいのか!」と思われたからじゃないの?と思う。90年代のバンドブームのときも、みんなそんな感じだったでしょ。


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