2018年5月2日水曜日

映画「シェルブールの雨傘」




数多くの名曲を生み出したミシェル・ルグランはジャズファンの間でも有名な作曲家だ。ジャズにおけるルグランの有名曲といえば「シェルブールの雨傘」と「WATCH WHAT HAPPENS」だろうけど2曲ともこの映画で使われている。アカデミー賞をとった「風のささやき」は、ジャズとしてはあまりとりあげられることがない。

主役の二人はもちろん、郵便配達夫から死にそうな婆さんまでセリフがすべて歌になっている完璧なミュージカル映画。この頃は珍しかったのかもしれない。近年では「レ・ミゼラブル」があげられるね。いや、正確にはミュージカルと違うね。歌が入っている、というよりはセリフが歌になっている。「レ・ミゼラブル」とは根本的なところで違う。実際に見てみないと何を言っているのかわからないだろうけど。

フランス映画はそれほど多くみたわけではないけど細部に凝っているものが多いというのがおいらの印象。この映画も俳優の衣装、部屋の色、シーツの色、家具の色など色彩が鮮やかに演出されている。冒頭のクレジット部分もいかにもフランス映画らしい演出方法だ。BGMはジャズやジャズっぽい曲想が多い。当時のルグランは30代前半。「ルグラン・ジャズ」の6年後でありすでにジャズに精通していたのがよくわかる。

ちなみに「おばさん」の家で歌われる曲も隠れた名曲。スタン・ゲッツ参加のシビル・シェパードのアルバムにも収録されている。映画の中でのセリフを考えると、ロマンチックに聴こえる曲のイメージが変わってしまうけど。

マッド・アバウト・ザ・ボーイ(紙)





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