2015年1月12日月曜日

不思議なことに

数あるゲイジュツの中でも、音楽は特殊だなあと思う。

絵画は、ちょっとポップでも芸術として受け入れられるときもある。ジャンルが違うかもしれないけど、マンガが無視されるようなことはない。

文学・小説においては、文学は文学だけど、娯楽小説が過小評価されることはあまりない。ひどいのはひどいけどね。まあ、池波正太郎とか司馬遼太郎とか、特に吉川英治はもともと娯楽小説なわけだけど、確かに感性や調査力などすばらしいから、ちゃんと評価される。文学とはジャンルが違っても、無視されることはない。

映画なんか、ゲージュツ映画が少なく、つまらんものがかなり多いけどハリウッドでなければ映画でなし、というくらいポピュラーが主流だ。古い名作は娯楽と芸術が同居しているすばらしいのが多いけどね。

ところが、音楽の場合、ゲージュツ側はポピュラー音楽を徹底的に無視する。そんなものが存在していないかのようにふるまう。音楽の「○○賞」というものがあると、絶対に純音楽系のものが受賞する。

学校の教科書に歌謡曲がたまに載っていたりするけど、あれは純音楽側の上から目線でのお情け・あわれみだ。「いいよ、お前ら、1曲くらい仲間にいれてやるよ。そのかわりお行儀のいいやつだけだぜ」といってイエスタデイとか夜空ノムコウとかが載るわけだ。

 



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