2016年10月3日月曜日

男と女

バルネ・ウィランが演奏する「男と女」は全然ダメで・・・
という話ではない。


20世紀の大半、社会は男性優位であり、芸術家も男性が大半であったと思う。ジャズにおいては発祥の地の治安の問題もあっただろう、やはりジャズミュージシャンは男性がほとんどであった。

70年代以降、女性の進出が進み、ポップスの分野では女性のスターが数多く登場。男性がバックで女性が歌うというグループはJ-POPでは珍しくない。

しかしこのような状況で、ジャズミュージシャンに女性が相変わらず少ないのはなぜか。昔よりは増えたけど、全然多くない。男性と半々であってもいいはずだ。

理由の1つとして、ジャズメンという母集団には20世紀からの生き残りも含まれているということがあげられる。女性の進出が抑制されていた時代の人たちも含めてジャズメンとして、そのうち○%が女性、という計算をすると、どうしても男が多くなるのは当たり前だ。

しかし、根本的なこととして、ジャズは女性が好む音楽ではないのではないかという仮説が生じる。ジェンダーフリーといっても、生物学的に性差が存在するのは自明であり、思考回路が違うことは経験的に誰もが認めることだろう。一般的な女性はジャズという音楽を好きになりにくい傾向になるのではないだろうか。

世の中のジャズファンはウェルカム状態である。ちょっと女性ミュージシャンがいたら、とにかくデビューさせて雑誌で特集組んで、ジャズフェスでは看板にして、と、常に女性ミュージシャンを待っている。それなのに女性ジャズミュージシャンがなかなか増えないのは、上に述べた理由によるのではないか。

なーんて思ってみました。だっておいらの周りには、「ジャズが好きで、歌が好きだからジャズボーカルやってます」なんていいながら、「え、CDですか?・・・ジャズボーカルのオムニバスを1枚持っています」というボーカリストさんたちが多くて。ジャズボーカルといいながら「次はビリー・ジョエルの曲を歌います」「次はJ-POPの曲をジャズ風に」とか。それ、ジャズじゃねえだろ!お前、実はジャズ好きじゃないだろ!



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