2018年3月16日金曜日

バンド

前回の「Blue Giant Supreme」で「バンド結成初期の苦難を乗り越える」云々という話があった。これは、実はジャズにはちょっと当てはまらないのかなあと思った。

ジャズはロックと違って、パーマネントなバンドという概念が希薄である。例えばジャイアントであるウェス師匠のことを語るときに、バンド単位での話にはならない。
コルトレーンのカルテットやマイルスのクインテットという話もあるが、あれも「結成初期」という言葉がふさわしくない。メンバーチェンジを繰り返してようやくベストなメンバーが集まった、例えばウェインが加入した、なんてものを「結成初期の苦難」という切り口では語れない。そして、数年でまた脱退してメンバーが変わる。リアルな話をするなら、大のバンドも数年後にはメンバーが変わっているのが普通だろう。

バンドという単位で話すならフュージョン時代が対象として適している。だが、フュージョンを代表するWRやRTFはどうか。WRなんてさっさと発起人のヴィトィウスが抜けちゃうし全盛期はジャコ時代だし、ウェインなんてお飾りになってしまうし。RTFはさすがチック、どんどんメンバーを変えてバンド事態を変質させている。最盛期のディメオラ時代は何年続いたのだろうか。

なんとなくロックバンドのように、「これは不変なんだろうなあ」という印象があるのがアダムス・プーレン・カルテットかな。なぜかあのバンドはロックバンドのように全員がこのメンバーとしてのバンドを尊重していたという気がする。なぜかわからないけどそう思う。
 


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