2015年11月25日水曜日

フリーは国境を越える


韓国における孤高のサックス奏者で、「伝統的な東洋音楽をマルチフォニックに表現する才人」と表現される姜泰煥(Kang Tae Hwan、カン・テーファン)という人がいる。

要するにフリージャズのアルトなんだけど、彼が日本フリーの二大巨頭であられる佐藤允彦・富樫雅彦両氏と共演している盤がある(「Asian Spirits」)ことを知り、是が非でも聴きたくなった。しかしアマゾンで検索しても、ない。いろいろググってみてようやく1997年に韓国で発売されていたことがわかった。

でも廃盤だ。ヤフオクにもない。万事休す!といつもはここであきらめるんだが、往生際悪く検索を続けていたらなんとロシアのサイトにヒット!



ロシア語もわからないし怪しいなと思って敬遠していた。ところが数日後、友人がこのアルバムの音源を貸してくれた。どうやら、なんとか当てずっぽうで無料ダウンロード完了したらしい。ついでにアルバム「トケビ」もダウンロードようだ。勇気あるなw

で、聴いてみての感想。「Asian Spirits」の内容は、姜ソロ、姜・佐藤デュオ、姜・佐藤・富樫トリオの3トラック。ソロではフラジオと循環呼吸で唸るというか叫んでいるような姜 だが、佐藤や富樫にあおられると徐々にヒートアップ、フレーズがドラマチックに変化していく様子が手に取るようにわかって面白い。しかし他のフリーのサッ クス奏者と比較すると明らかに音数が少なく、ロングトーンで勝負するタイプのよう。民俗的かどうかはちょっと聴いただけではわからないが、YouTube 見ると座布団の上であぐらかいて吹いていた。やはり「孤高の」という形容がよく似合う。

あの~この記事読んで興味出た人います?そんなあなたは立派なフリーファンです。
 


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