2014年1月24日金曜日

ボーカルと歌詞 2



これはジャズに限らずいえることなんだけど、歌詞を大切にしないボーカルが多い。英語歌詞において特に顕著であるから、結局のところ英語歌詞が多いジャズで目立つ現象なのだけど、つまり、歌詞がかなりテキトーに歌われるということなのですよ。

おいらが見た(聴いた)例でいうと、なんとなく「イキフン」で、巻き舌っぽくするとか勝手に単語のケツに「s」を付けるとかして、まるっきり別の意味合いになっているときがあった。本人は「なんだか大人のジャズっぽい」雰囲気になったということで喜んでいるんだけど、こっちが恥ずかしくなるよ。きみきみ、外国人のお客さんもいますよ。

先にも書いたけど、日本語の歌詞で歌うのは論外。ボサノヴァ曲を英語で歌うのもやめてほしい。イパネマみたいに明らかにメロディが変わっているものもあるし、だいいちレイ・ギルバートのせいでまったく原曲と違う歌詞になっている。そんな原曲と違う歌詞を大事にしてもしょうがないよ。

それと、英語の感覚でテキトーにポルトガル語を歌うのも勘弁してほしい。「どうせ客にはポルトガル語なんかわからない」と思っているのだろうけど、ボサノヴァファンは実はすごく多い。どこにいるかわからないよ。「DE」を「デ」と発音している時点でがっくりきているお客さんは少なくないはず。


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