全然根拠がないんですけどね、マイルスってけっこう若手になめられていたんじゃないかと思うんですよ。
第1期クインテット時代はそんなことなかったと思う。音楽もすばらしかったし、人気もかなりあったし。大手レーベルがマイルス獲得に動くのもよくわかる。
でもけっこう若者って自分より少し年上なら恐れるけど、ある程度年上だとおじさん扱いするでしょ。第2期クインテットなんか、約1名をのぞいてとんでもないメンバーなわけで、彼らは特にマイルスを恐れなかったと思う。機嫌が悪くなるといやだろうけど、自分の方がうまい、と思っていただろうし。実際、マイルスはヘタではないけどテクニシャンではないし。
だから、プラグドニッケルみたいなことも平気でやってしまうのだろう。
以前、マイルスのビデオを見たときに、冒頭に縁のミュージシャンのインタビューがあって(もしかしたら反対かもしれないんだけど)、ハービーは「1音でテンポを提示できた」、ザビヌルは「最も正確な音程で吹けた」ということを言っていた。それって、マイルスをリスペクトするという意味では不足というかふざけているというかバカにしているとしか思えない発言でしょ。
で、復帰後になると、年が離れすぎていて、ある意味生きた伝説になっているから、そのころの若手はけっこうマイルスを尊敬していたのではないかな。「なんかヘタだなあ」と思いながらも表現力はすばらしいしね。マーカスが例外的にナメていたけど。ちなみに、日本人がマイルスを神のように畏怖していたのは、マイルスの不遜な態度を助長させたのではないか。
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