ある時期、毎年10月10日は体育の日ではなくジャズの日といわれていた。
なぜなら、NHK-FMがこの日は一日中ジャズを流していたから。わかるひとならわかるよね。エアチェックして何度も聴き返したりもしたなあ。ネット普及の今では考えられない。
その番組の最後には、リクエスト数を集計してベストテンを発表するのが恒例だった。「どうせマイルスの枯葉かテイクファイブでしょ」と普通のひとは思うだろうけど意外なことに毎回トップはライオネル・ハンプトンのスターダストだった。
おいらはこの番組で初めてこれを聴いたんだけど、なるほど納得の名演だ。当時はスラム・スチュワートというひとも知らなかったので例の奏法には驚いた。けしからんのは、バーニー・ケッセルのソロが半分カットされていること。しかしそんな不満を一気に吹き飛ばすすさまじいハンプトンのソロがただただ素晴らしい。ウェス師匠のDナチュラルブルースやノーブルースのように、いわゆる完璧な演奏の1つ。80年代にハンプトン・バンドのコンマスをしていたMALTA(敬称略)が「あのひと何やっても一緒、全部最高」といったのがうなずける快演だ。もう、この演奏については何も言えない、言うことがない。これこそ、「聴かずに死ねない」演奏だ。
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