Incognito
スパイロ・ジャイラの6枚目のアルバム。
このアルバムから、堂々とさわやか路線を捨てた。冒頭Last Exitはバリバリのいかにもなトム・シューマン曲。日本盤タイトルにもなったOld San Juanもまったくこれまでの路線とは違う。それがわるいかというとそんなことはない。かなりすばらしいサウンドになっている。マーカスの参加は不要だけどね。
Stripesにおけるトゥーツ・シールマンスもかなりいい味をだしており、また数曲に参加しているリチャード・ティーはその音が聴こえるだけで涙が出そうになるほどばっちりティーである、はっきりいってこれはスパイロサウンドではないw
そしてアルバムタイトルチューンのIncognito、緊張感のあるテイクでそれはそれは素晴らしいのだけど、キャッチ―さやさわやかさという点ではもうまったく吹っ切っている。シューマンがキャッチ―な曲を書けないことはファンはみんな知っているけど。
ちょっぴりさわやかさを残した、夏の終わりのようなSueñoは、待ってましたジェレミーの曲。ここでのデイブ・サミュエルズがとにかくかっこいい。
これから従来路線をスパイス程度に使って、新しいサウンドにつながっていくスパイロの、転換期アルバムといえる。
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