「復帰前と復帰後」で評価されるジャズマンがいる。あくまでも今回の切り口は「復帰」ね。
ペッパーが代表格だろうけど、ほかにもマイルス、カーク(復帰後は1作だけか)、後年のピーターソン、ジョーパスもそういっていいかな、初期のデックスもそうか? ロリンズは復帰とかそういうのとは違うな。
カークは半身不随になっただけあって、はっきりいうがそれまでのようには演奏できておらず、アルバムはおもしろくない。「それでも彼の魂の叫びがあふれている」とか、偽善のような言葉をいうつもりはない。おいらの感受性では「つまらなかった」、それだけ。
ピーターソンはきらびやかな技術はなくなったものの、人並みには演奏できており、繊細な感じが出ていて、黄金のトリオと比べなければいい録音が多い。もっとも、やっぱりきついのかな、ソロをサイドメンに任せるテイクが多い。
復帰前と復帰後で評価が分かれるのがペッパー。どっちもいいけど、復帰前のほうがハンサムだわなw 今思ったんだけど、これ、復帰前というより「収監前」というべきなのか? 復帰前というと「現在収監中」というニュアンスのほうが強いね。
そしてマイルス。電化マイルスを嫌いな人にとっては、復帰前も後も、区別がつかねえしつまんねえよ、というところなんだろうが、いやいや全然違いますよ。復帰前、というか充電期間前のマイルスはすばらしい。それに対して充電後は、ポップスの曲を取り上げたり、スティングの声がどうのこうのとか、マーカスによるプロデュースという仮面のマーカスのアルバムのサイドマンをやったりw、まあつまらん。「We Want Miles」はいいけど。
マイルスはいったい何を充電してたんだ、といいたくなるね。
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