JACKIE
MCLEAN “ONE STEP BEYOND”
マクリーンが本格的にフリーに寄ったといわれる作品。タイトルはONE STEPだが「BEYOND」というくらいだから前作から比べるともっとフリーに歩み寄っている。
フリーにもいろいろあるけど、ボビー・ハッチャーソン、グレシャン・モンカーⅢ、トニー・ウィリアムスというBNフリーの精鋭を集めてきた気合の入れよう。いつもいうけどトニーのドラムはとても10代とは思えない。従来のジャズのドラムとは明らかにちがう叩き方でかつ堂々としている。ウィントンが90年代に「兄弟で一番天才なのはドラマーのジェイソンさ」といったときは、
1.自分も含めてマルサリス兄弟は天才一家だ、という前提で話しているのがむかついた
2.ドラマーだろ?音階もないのに?ふっw
という感想だったけど、「1」はともかく「2」についてはトニーを聴けば「こいつは天才だなあ」と思わざるを得ない。センスが違いすぎる。
マクリーンはオーネット・コールマンに感化されてフリーの方向へ向かったわけだが、オーネットのもつ「意味不明」さはなく一本筋が通った印象のソロだ。前作で唐突強引に使われていたフラジオもここでは意味のあるものとなっている。
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