ウェイン・ショーターは、70年代後半にウェザー・リポートでの存在感が薄くなった頃はプライヴェートでいろいろと悩みを抱えていた。そしていろいろ考えた末に、当時殺到していたがずっと断っていた(ほんとか~?)ロックやポップスからのゲスト参加のオファーを受けることにした。チョイ役のような参加なのにジャズやるよりよっぽど稼げたとか。ウェインの個性的な演奏はジャズだからこそいいのであって、ロックやポップスではどうなのか。それにジャズ側ではない人間がウェインの演奏を真に理解してオファーしてきたのだろうか。サンボーンやマイケルとはちがうのだから。
STEELY
DAN “AJA”
これはすごく有名なんだけどさ、おそらくあとから(強引に)ウェインのソロをかぶせたのではないかな。空間をいかしたプレイをしているんだけど、バックのドラムがほとんどドラムソロ状態でぶつかっているんだよね。いれるところがないから仕方なくドラムソロのうえに重ねたかのように聴こえる。さらに、ウェインの演奏はイマイチ。彼ならもっとよい演奏ができるはずだが勝手がわからずに不完全燃焼でおわってしまったみたいな感じ。ウェイン崇拝のミシェル・マーサーの評伝では絶賛していたけど、音楽と人間性は切り離して評価しないと。
JONI
MITCHELL “MINGUS”
いわずとしれたジョニの最高傑作。ジャコの作り出す静謐に涙なしでは聴けません。おっと、話がそれたけど、”THE DRY CLEANERS FROM DES MOINES”でのウェイン、これもオーバーダビングであとから重ねたのかなとおもう。ここでは完全にはずしてますね。あらかじめソロスペースは何小節かを知らされていたはずなのにマイペースにポツ、ポツと音を出していて気が付いたら割り当てられた部分が終わりそうで、あわてて音数増やしたんだけど終わっちゃった、みたいな感じ。同じ曲ならライブ盤のマイケルのほうがずっと曲想に合っている。ウェインの味はよくでていてこれはこれでたまらんけどね。
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