BILL
EVANS TRIO “WALTZ FOR DEBBY”
アマゾンで一番売れているジャズのアルバムがこれなんだそうな。たしかに名盤。いまさらおいらがいわなくてもみんな知っているよね。おいらがこれを買ったのはジャズ聴きはじめのころで、まだレコード3枚くらいしか持ってなかったとおもう。とにかくきれいなピアノの演奏が印象的だと感じた。あとジャケット。おいらの知り合いはこのジャケットを高く評価してないけど、まさにタイトル曲の雰囲気がでていて歴史に残る名ジャケットだとおもう。アルファベットの書体も完璧。いうことないっす。
本とかレビューみると1曲目の”MY FOOLISH HEART”が絶賛されているけどさ、個人的にはタイトル曲と最後の”MILESTONES”が好き(え、「気は確かか」って?)。とくに後者はマイルスのものとまったく違う世界を作り上げていて浮遊感があり、これはもう当時のビル・エヴァンス・トリオでなければ絶対にできないと思わせられるんだよね。
”MY
ROMANCE”はエヴァンスが何度もとりあげていてこのテイクがベストともいえるけど、70年代以降にこの曲をやるときにつけられた長いイントロがないのが残念。あのイントロだけで十分泣けるからねえ。テーマが始まってほしくないイントロというのはめったにないですね。もっとも、その後のベースとドラムスの1コーラス交換のパターンはうんざりだけど。
例によってアマゾンのレビューみたら1つ星をつけた人が10人以上いた。その理由をみると、別テイクをオリジナル曲の間に挟み込んである、1曲ごとにフェイドアウトする、1曲目の冒頭の音が1つ消えている、などというとんでもないものだった。そういう編集がのプレスがあるのは知らないが作ったやつはあほすぎる・・・。
いまはコンプリートも出ているけど、おいらの持っているやつ(多分オリジナルと同じ)はうまく拍手をつなげて(本当は違うけど)ライブをそのまま収録したみたいになっている、つまりフェイドアウトしていない。当然別テイクを間に挟みこむという愚行も犯していない。1音目が消えているって、なんじゃそりゃ。1曲目は少し聴衆の話し声がしてからおもむろにピアノが「ポーン」と鳴り出すはず。消えるとしても聴衆の声だけであるべきだが、どうなってんのかなあ。
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