BILL
EVANS “SYMBIOSIS”
ビル・エヴァンスのアルバムの中でも１，２を争うジャケットのまずさで有名なこのアルバム。中身はいいのにジャケットのせいでかなり損をしているとおもう。ビル・エヴァンス名義ではあるけど、クラウス・オガーマンの音楽にかなり大きくエヴァンスがフィーチャーされているという感じかな。
まあ、とにかく、ビル・エヴァンスのオーケストラものにハズレなし、ビル・エヴァンスの70年代にハズレなし。このふたつのことを実感できるアルバムです。
クラウス・オガーマンとビル・エヴァンスという二人の巨匠による音楽世界がまったくちがうのに見事に融合していて何の違和感もなく展開されていく。とくにエヴァンス、オーケストラものではアレンジに寄り添いつつも自分の個性的な部分をはっきりとだしていて、かつそれが押し付けがましくないという、これはもう彼にしかできない演奏スタイルだ（と思う）。
70年代のアルバムなのでファンの間では評判がわるいエレピも弾いているけどこのアルバムではそれがよい効果をあげています。ていうか、おいらはエヴァンスのエレピは大好きだけどね。
エレピもピアノも同じ弾き方をするのがエヴァンスのエレピがイマイチだといわれる理由だとおもうけど、ここではオーケストラが厚い音をだしているので右手だけでシンプルに弾いていて、それが名演につながったのではないかな。いつもの通りアマゾンのレビューみたらみんな高評価。わかってるねえ。
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