今回は「うまいだけではダメ」というテーマでしたね。
雪祈は大物ギタリストに「いっしょにツアーをしよう」と言われてもいまいち釈然とせず、大との演奏のほうがすばらしい体験ができると考えた。大物ギタリストはかなり上手なんだろうけどね。
この話を読んで、以前にもいった(と思う)ジャズマンガ「Blow Up!」の話を思い出した。すでに「伝説のマンガ」になりつつあるので一応説明すると、主人公はベテランのミュージシャンにバンド参加を依頼されたが結局そのベテランの演奏を聴いて依頼を断る、という話。
主人公の友人が「音楽には、いい音楽とつまらない音楽しかない。」「うまいだけのミュージシャンなんて用なしだ」というんだけど、それが印象的だった。オリジナルはエリントンの「音楽には、いい音楽とわるい音楽しかない」という言葉だね。
ところが、ついでにいうと、同じく「Blow Up!」で、有名人の息子がリーダーのバンドに入るという話がある。
そこでは主人公が他のメンバーに「オレはどうしてもあいつがリーダーの器だと思えない。みんなは恥ずかしくないのか?」と問いかけると、
「お前はバカか」
と言われる。
「あいつのトランペットがクソなのはわかっている。ただ、あいつとレコーディングすれば名前が売れて次につながるだろ。なに甘いこといってるんだよ」
と諭されるのだ。
確かにね。今回のBGの雪祈とは逆の意見だ。
人は理想だけでは食っていけないから、そういう考え方もありなのだろう。
おっと、BGの話題のつもりなのに、ほとんど別のマンガの話になってしまった。全然BGの話してない・・・
ところで、「うまいだけでつまらない」というのは、最初から最後までそうだという人もいれば、最初はそうだった、またはキャリアの最後はそうだった、という人もいる。
最初のころはうまいだけでつまらなかった、という人の最右翼はやはりエディ・ゴメスだ。指は速く動くがまったくおもしろくない。70年を境に非常にすばらしいプレイをするようになるが。
あと、フュージョンで活躍した人は、なんだか80年代以降つまらなくなるケースが多いよね。チックしかりマイケルしかり。チックのタイムワープなんて悲惨だったよな~ジャケットが特徴的だっただけになおさら。
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