2015年1月23日金曜日

「セッションの現場ですぐに使えるジャズ・スタンダード・コレクション100」







この本はおいらは買ってはいません。買わずに「書評」。うーん、怒られそうだわw

買った人からみせてもらったんだけど、いやはやすごいというか驚いたというか。見開き左側に楽譜があって右側のページは同じサイズでどこが何のキーかってことが全部図説されています。うーん・・・初心者向けなんだろうけど、これって余計にジャズをできなくさせてるんじゃないだろうか。たとえば「Dm7 – G7 – Cmaj7」という進行のところは灰色に塗られて「KEY = C」となっている。たしかにそうなんだけどさあ、この場合ポイントはG7であって、初心者向けならそこをどうすべきかのアドバイスがあったほうがいいかとおもう。「KEYがCって書いてあるからCメジャースケールでいいわけね」などと思われかねない書き方なのだ。以前にもいったように、おいらはキーで、スケールで考えるアドリブはともするとジャズではない垂れ流しになるから嫌いなんだよね。モード的に考えるなら別だけど。著者は当然そんなレベルのひとではないのだろうけどさ。

あと、コンファメーションみたいなⅡ-Ⅴが連続する曲はそのたびにキーが変わっているふうに書かれているけど、確かに小さい転調ではあるけど厳密にはキーが変わっていると考えてもいいのかどうかわからんけど(セカンダリードミナントだとおもうなあ)あの曲をいちいち転調しているととらえて演奏するひとはいないのではないかな。無理がありすぎる。こういうこともあるから、キーで考えるのはやめたほうがいいのだ。さらにいうと、「Em7b5 – A7 – Dm7 – G7」というところで最初の3つのコード、DmまでがキーがDマイナーだと書いてあるけどPIVOTであるからCメジャーのⅡという要素も強いのでそこもわかるように書いたほうが良いと思うのだが・・・。でもそうすると、Dmに2つの意味が出てきて、キーで考えるひとにとっては「?」となるだろう。容易な方法論に流れすぎることの弊害だと思う。

例によってwアマゾンのレビューみたら絶賛しているひとが多数いたけど・・・例のマイルスのフレーズがでそうになったよ。「気は(ピー!!)」



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