93年のマウントフジは、おいらには忘れたくても忘れられないものになった。
ホレス・シルバーが現役復帰してアルバムを発表、マウントフジにも来ることになっていた。おいらはかなり楽しみにしていた。カネがないから指定席でなくて後ろの方の自由席だったけど。
直前になって、手紙かSJ誌上か忘れたけど連絡があった。
「ホレス急病につき、参加取りやめ」「大物の代役と交渉中」
だったと思う。確か。記憶が違ってたらすみません。
ホレスにかなう代役などいるわけないが、まあしょうがないなと思っていた。
その後、代役が明らかになった。
「ベニー・ゴルソン&ロン・カーター双頭バンド」
は?
マジっすか。
双頭って、ゴルソンと誰のことだろうかと思ったよ。
当日、ジョンスコがなんだかダラダラとした演奏をしたあとに、双頭バンドが登場した。数曲後、おそれていたことが起こった。炎天下のなか、ロンの無伴奏ソロ演奏が始まったのだ。おいらがほかのところでも書いていることだ。
ホントきついよ。炎天下、ウッドベースの無伴奏、ロンの。ブレイキーをしかりつけていたころのゴルソンはどこにいったのだろう。これを許したゴルソンやマイケル・カスクーナは二流だなと思った。
おいらにとっては93年のマウントフジはこれで決まってしまった。夜にはカズミ&ディメオラのギターバトル(スペインです)もあったけど、疲れきっていた。だから二日目の記憶はあまりない。そもそも、この日の早朝、無精ひげを生やした女性のような男性に追いかけられるという経験をしたおいらは、「来年はもうやめようかな」と思っていたのであった。
あ、あと、コリアのエレクトリックバンド2があったな。つまらなかった。コリアがキーボードで「ミニー・ザ・ムーチャ」みたいなことをやらせるんだけど、客とコール&レスポンスするんだけどね、みんな恥ずかしがっていまいち盛り上がらないwそうだよ、キーボードソロのフレーズをみんなで「ダバダバダバディ~」とか「チャラリラリラ~」とか歌うんだよ、どう発音するかで恥ずかしさも変わりそうで、そりゃあ躊躇するってもんです。でした。
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