さて、それにならって、いろいろと対決というか比較をしてみたい。
まずは、1980年の2大力作である、ジャコの「Word of mouth」と、
パットの「Wichita falls」を比べてみたい。
どうしてこの2枚かというと、どちらもアルバムとしての完成度を狙った大作で、コンセプト的には似ているからだ。組曲風またはメドレーで20分くらいノンストップだったりするのも同じ。
最初に結論から言うけど、ウィチタの負けね。
おいらはパットが大好きだけど、このアルバムには不満がある。まず冒頭の組曲風の大作、いかにも無理やり感動をさせようと強引に仕上げた感じだ。いいかげんにしてくれと思うくらいの繰り返しや、シーケンサーっぽい打楽器のダサいリズム(ポンポコポッポ、ポンポコポンってやつね)、後半のボイスは意味わからないけど本人たちも意味なんかわからないのだろう、わけわからない数字をぼそっとしゃべると、なんだかかっこいいと思ったのだと思う。すご~く「作りました」感の漂うトラックだ。
2曲目はきれいな曲だけど、いまいちダサい。パットとライルは名曲を多く書くけど、たまにびっくりするほどダサい曲も書く。さっきの1曲目のポンポコもそうだし、スティルライフの「68」も冷静に聴くとダサい。
3曲目はいいけど4曲目は延々と繰り返すのがうんざりする。うんざりさせるのが目的なのだと思う。繰り返しが終わるとほっとするからね、それを狙ったのだろう。
真相はわからないけど、ジャコのアルバムに対抗して作ってコケたという印象だ。でもう一度いうけどおいらはパットが大好きですからね。このアルバムはダメだけどほかにいいものはたくさんある。
それに対してジャコのアルバムは、70年代フュージョン時代の終わりを告げるアルバムの1つ、病的な部分もあるけど全編美しさをたたえ、ジャコの音楽性がたっぷり堪能できる。超絶テクがほとんど聴けないため、アメリカでは売れなかったそうで、ちょっとアメリカ人ってどうかなと思うね。
冒頭の曲がジャコの演奏ではないとか言われてるけど、どうでもいい。半分は音楽性を聴くためのアルバムだからね。
レコードB面のメドレーは、ロックでいえばアビイロードに匹敵する歴史的なものだ。ハンコックのピアノや子どもたちの声などは聴いていて涙が出てくる。
というわけで、独断と偏見で言いたい放題言いました。
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