2016年5月14日土曜日

João do Vale

ジャズファンはある程度ブラジル音楽にくわしい。それなりに知らないと格好がつかないし。

ジョアン・ド・ヴァリをご存知だろうか。モーホのサンビスタで、ナラ・レオンに「カルカラー」が取り上げられたことからも、わりと多くの人が知っているかもしれない。そのカルカラー、個人的にはそんなにいいとは思わないけど。ナラの伝記ではカルカラーがナラの代名詞みたいになったとか書いてあるけどね。

ヴァリの曲で「風の翼に乗って」というのがある。おそらくカエターノのヴァージョンを聴いたことがある人は多いのではないかな。

ジョイア+2(紙ジャケット仕様)

↑発売当初、ジャケットに鳥はいなかったそうだw

 ここで、カエターノが切ない感じで「風の翼に乗って」を歌っている。

ところがこれがヴァリご本人のヴァージョン(オリジナル録音というより、たぶん後年の録音だろう)を聴くと、ズンドコいっていて(サンバというよりはフォホー風)、駄曲ではないがカエターノのさわやかな風を感じさせるテイクと同じものにはとても聴こえない。おいおい作曲者本人が歌っているのにどうした?

それから、ヴァリの代表曲「エマの歌」。トリオ・モコトーの録音もあるけど、やはりこれを推したい。

エスプレッソ 2222
 
 ↑ジルベルト・ジルの超名盤。ここでの「エマの歌」は、ジルのパフォーマンスもすばらしく、ジル作曲かと思うほどしっくりきている。

で、これをヴァリの録音で聴くと・・・うーん、ジルはリハモをしていたのか。いまいち盛り上がらない。

というわけで、興味があったら聴いてみてください。
 


↓よろしければ投票してください!

音楽(ジャズ) ブログランキングへ