サックスのNくんは、マウスピースやリードに悩み続けて、けっこう頻繁に変えていた。今はセッティングを決めているけど。
ホント、何を目指しているのかわからないくらい、デュコフのメタルからオットーリンクのハードラバー、そのほかにも現代のメーカーのものとかヴィンテージのマウスピースをいろいろ試していて、コルトレーンの逸話を思い出した。
そんな彼は、リードもいろいろなものを試していたけど、プラスチックリードをだいぶ買っていた。買うたびに「やっぱりダメだ、葦にはかなわない」とか言うくせに、迷うところもあったんだろうね、3メーカー10枚くらい買っていた。で、結論は「練習用にも使えない」。この結論をさっさと出すならいいんだけど、数年間にわたり、まただまされるのかと思いながら新しいプラスチックリードを買う姿は、キャバクラのお姉ちゃんに惚れた男のようであった。Nくんはマウスピースを変えずにプラスチックリードをソフト・ミディアム・ハードとすべて普通に吹いていたから、肺活量というか息の力は相当だったのだろう。
プラスチックリードは1枚3千円くらいするくせに、普通の葦のリード同様あたりはずれがあるそうだ。聴いてみると確かに深みはない。先入観かもしれないけど、倍音成分が少ないように聴こえる。 でも使用してもヘタれないのは魅力だ。木管楽器奏者としては気になるところだと思う。音色に魅力がないとしても練習用に使えないのか。Nくんにきいてみたら「音が出る瞬間のニュアンスが違うから、おかしなクセがつきそう」ということだった。
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