DONALD
BYRD “THE CREEPER”
BNLTシリーズの話をもうひとつ。ドナルド・バードの”THE CREEPER”。67年録音でフロントはバードのほかに盟友ペッパー・アダムスとソニー・レッド。若きチック・コリア、ミロスラフ・ヴィトウスの参加に興味がわくところだ。67年当時のヴィトウスは聴いたことがなかったのですがまあ普通。特筆すべきところはない。チックもこのアルバムでは同時期のハービーほどの煌めきはないね。個性的ではあるけど。60年代のチックとハービーは、ヴァーヴの諸作でも聴き比べられる。
2曲目でバラードの「シェルブールの雨傘」をやっているのだけれど、ストレスがたまるくらいスローテンポでイライラする(この曲についてはルグラン本人の90年代に録音したやつが最高にすばらしい)。アルバム全体的には、60年代後期の、何かを変えようとしているけど何も定まらず何をやっていいのかわからないという雰囲気がそろそろあらわれだしている演奏だ。この後「エレクトリック・バード」でさらにフラフラして「ブラック・バード」でビシッと決まるという変遷ですね。だからバードは大好き。
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