2015年8月22日土曜日

ハービー・ハンコック自伝が発売されたが・・・

先月紹介したハービーの自伝。マイルスの自伝、ウェインの評伝、ハービーの自伝、とそろったわけですが、トニーはすでに故人なので無理として、つぎはロンが自伝を出さなきゃならんでしょ~。マイルスの第2期黄金クインテットのメンバーとして義務ですよ。アメリカ本国ではもう出版されているという話もきいた。日本でいちばん人気があるジャズ・ミュージシャンはミスター・ベースマンでクラシックにも造詣が深いロン・カーターなんだから飛ぶように売れるんではないかな。えっ?なにか間違ったこといってますか?




さて、自伝を読みました。やっと全部読みましたよ。場面にあわせて当時のハービーのレコードを聴くようにしていたので時間がかかったわい。 

まあねえ、ショーターと同じで「マジかwwww」というエピソードある。
 本の半分くらいから某仏教の団体に入信したくだりがでてくる。やはり以前からきいていたのと同じ内容だ。ムワンディシのころにバスターウィリアムスがすごい演奏をして「なぜそんなことができるのか」ときいたら「実は・・・」と明かされたというやつ。ハンコックの曲ACTUAL PROOFって仏教用語「現証」のことなんだって。いや確かに直訳してもそうなるんだけどさ、バスターの曲「得度」と同じレベルの題名だな。



エムワンディシ(以前はムワンディシと言ったのになあ)解散後今後どうするか答えを見つけるためにお題目を唱えていたら、突如スライのサウンドがアタマに浮かんでそれでヘッドハンターズやることにしたそうだ。カメレオンが最初にできたわけじゃないんだね。
ハンコック自身、ファンクというのは音楽的に下層のほうだと思っていて、ジャズ特有の気取りもあって当時は見下していた、といっている。これは意外だった。アメリカ黒人はそんなふうにみてないとおもっていたよ。我々がロックやJ-POPに抱く感情と同じかねえ?
とにかく本を読んで改めて聴きたくなって、ハービーのアルバムをBNから順に聴いてきているのだが、駄盤だとおもっていたMY POINT OF VIEWが案外よかった。
ワーナー時代はやはり聴く価値ないが、シンセの発達の過程がまさにわかるので興味深い。ここを通過してヘッドハンターズきくとほんと長いトンネルからぬけたような明るさがあり感動する。ちなみにハービーはワーナーのころをダメな時期とはみてない、むしろすごくよかったといっている。よくわからん・・・
総じてこの本はおもしろいよ。けど1か所誤植があった。「・・・ロン・カーターなどの一流ミュージシャンを・・・」というところ。え、誰が一流だって?







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