以前紹介した音符をつかわないでジャズをマスターするというのもそうだったが、この本もなかなか驚愕だ。メジャー・スケール(マイナーではない)から派生する7つのダイアトニック・コードをそれぞれ擬人化して機能や雰囲気を説明するという内容。なぜそこまでしなければならないのだろうか。こうまでしないと理解できないやつは音楽をする資格がないと本気で思う。表紙には「こんな和声学ってアリ?」と書いてあるが、「なし」と断言したい気分だよ。著者の意図はなんなのだろう?知っているひと向けに「あるある!」ということでもないだろうし。
本の前半はキャラクターたちの繰り広げるマンガになっているのだが、あまりにも擬人化されすぎているので音楽とはまったく結びつかずいったい何の本だったかとおもってしまう。Ⅴ君(マンガの中ではちゃんとした名前ね)がⅠ君をすごく好き、などといわれてもそれがドミナント・モーションには結び付かない。
そして案の定、後半はひたすら楽譜ばかりでてきて、擬人化につられた読者を一気に引き離す。まあそうだよな。意味不明のマンガだけ呼んで和音の機能やケーデンスが身につくわけがない。
昨今、なんでもかんでも「マンガでわかる」が多すぎる。ビジネス書もそう。おいらがえらそうにいえる話ではないが、マンガでないとわからないビジネスマンって、世界的にレベルどうなの?
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