DAVE
GRUSIN “THE GERSHWIN CONNECTION”
90年代はジャズが停滞して不毛というイメージがある。特に当時の若手。まあそれはいいとして、このアルバムは間違いなく91年のベスト。デイヴ・グルーシンによるガーシュイン曲集だ。一流が集まるとこんなによくなるという好例だし、自然すぎて目立たないけどよく聴くとわかるグルーシンの絶妙アレンジが素晴らしい。どこをとってもムダがない5つ星アルバムだ。
グルーシンはこの路線でエリントン曲集やウェスト・サイド・ストーリ曲集なども作りそれらも好盤。「ジャズは黒人の音楽だから黒人のようにしなければならない」という勘違いをもつと余計なことをしてしまいがちだが、そういう気負いがない美しい音楽に仕上がっている。あえて欲をいうと、リトナー参加のわりにはチョイ役なのが残念。
おいらはまだポーギーとベスの曲に詳しくないときにこのアルバムを聴いたために、あのオペラは名曲の宝庫だなあなどと思っていたのだけど、あとからマイルスのやつを聴き、オスピのやつを聴き、そしてオペラ3枚組CDを聴いて、このアルバムにおけるグルーシンのすごさに改めて敬服した。いろいろな楽器の魅力を引き出しているところも彼の素晴らしさの1つ。グルーシンがらみなら90年代のGRPはどれをとってもはずれがないだろう・・・たぶん。全部聴いたわけじゃないからわからないけどね。
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